園芸資材・農業資材・造園資材・花材の総合問屋、青森県平川市(弘前市のすぐそば)末吉商店です。植木鉢、肥料、園芸用・農業用の用土、薬品、造花、しめ縄、苗、球根・縄、ムシロ、カメなど東北で一番の取り揃えでお客様のご要望に応えます。

遮光ネットの種類

遮光ネット 種類 選び方遮光ネットは、窓や植物を覆うように設置して使用します。
農作物への直射日光を遮って適切な光量へと調節するものや、シェードカーテンのように家の窓の外側に設置するものなどがあります。素材は高密度ポリエチレンのものが多く、軽量でありながら丈夫です。
さらに、遮光ネットの設置目的は単に遮光だけではありません。風を遮る効果もあるため、製品によっては栽培場の保温のために使用できるものや、秋冬の霜害防止目的で使用できるものもあります。単に室内の光量や温度を調整する目的で使用する場合もあります。
遮光ネットのバリエーションは、その目的に応じて色や目の粗さ、織り方などに合わせてさまざまです。農作物の品種や気象条件などによっては、遮光ネットは目が密であるほど遮光率は高くなりますが、遮光率が高すぎる場合、逆に植物が生育不良を起こしてしまう場合もあります。
今回は遮光ネットの3つの特徴による違いから、使用目的にあった遮光ネットを選ぶ方法をご紹介いたします。
その年の気象条件や栽培条件によっても効果に違いが出てきますので、期待する効果を得るために適切な製品を選択しましょう。また、日よけに関しては、以前に特集しましたページもいくつかありますので、そちらもご参考に願います。

強い日差しから植物を守るには

EcoなGカーテン

特徴その1 織り方

農業用で使用する遮光ネットは、メーカーにより様々な製品が発売されておりますが、その織り方は、ほぼ3種類です。ここでは、3種類の織り方とその特長をご紹介いたします。

ラッセル織

遮光ネット 種類 選び方ラッセル織の遮光率は、40~75%程度の編み物で、平織に比べて目のズレやカット時の切り口のホツレが起こりにくい製品です。農業用の利用としては軟弱野菜の葉焼け防止や果実の遮光に使用可能で、単に屋根や室内に張って日よけとしても利用できます。

平織

遮光ネット 種類 選び方平織は、横糸と縦糸を織った織物で、耐久性に優れているのが特長です。遮光率は30~95%程度までと、幅広い製品ラインナップ展開があります。横糸がフラットに織り込まれているので、全体的に遮光性が高い水準で安定している点が特徴です。
遮光率が低めの製品は花卉や観光植物を日光から保護に適し、遮光率が高い製品はしいたけ・葉たばこなど、薄暗い環境を必要とする作物の管理に適します。また、夏季に高熱となってしまうハウス内に張ると、快適な作業環境を確保するためにも使用できます。

絡み織

遮光ネット 種類 選び方
絡み織は、平織とラッセル織の特徴を併せ持った織り方です。横糸は平織のように配されており、縦糸は横糸に絡ませるようになっているため、高い耐久性をもち、目がズレにくい構造となっています。
遮光率は30~85%程度までと幅広く、遮光率が低いものではイチゴなどの果実の遮光、育苗場の遮光、遮光率の高いものでは茶園の遮光や防霜に使用可能です。一般的には、ハウスの外張りやスライドカーテンとして使われることが少なくありません。

特徴その2 遮光率

 

遮光率とは、その名の通り直射日光を遮る割合のことです。
遮光率は、遮光ネットの網目の粗さや素材の色で変わります。暗さの度合いは遮光率〇〇%と表記してあり、遮光率が高いものほど、光を通さず暗くなります。

遮光率50%前後 用途:観葉植物

遮光ネット 種類 選び方遮光ネットを観葉植物に使うなら、50%前後のものがおすすめです。
遮光率50%前後のネットは、植物の成長に必要な日光を適度に与えつつ、日差しのダメージから植物を守ります。
また、50%前後のものは日よけ用として使うことも可能ですが、真夏の暑さをしのぐには遮光率70%以上がおすすめです。

遮光率70%前後 用途:窓辺の日よけ

遮光ネット 種類 選び方遮光ネットを窓辺の日よけに使うなら、70%前後のものがおすすめです。遮光率70%前後のネットは、紫外線をカットして日差しから肌を守ってくれます。とくに乳幼児は、紫外線の悪影響を受けやすいため、保育園などではこの数値のものが好んで使われているようです。
また、一般的な観葉植物や農作物に遮光ネットを使う場合、この遮光率70%前後が上限です。一般的な植物に遮光率70%以上のネットを使ってしまうと、植物の生育を妨げてしまう恐れがあるので注意しましょう。

遮光率90%前後 用途:キノコ栽培

遮光ネット 種類 選び方遮光ネットをきのこや嫌光性種子の栽培に使うなら90%前後のものがおすすめです。遮光率90%前後のネットは日光をほとんど遮るため、しいたけ農家やスイカ農家、カボチャ農家の間では必需品となっているようです。
また、90%前後のものはキャンプやレジャー用として使うのにも適しています。これほどの遮光率だと日光による温度上昇も防げるため、日射病や熱射病対策にもおすすめです。

特徴その3 色

遮光ネットの色は概ね、黒・白・シルバー・ブルーの4色が使われています。
遮光ネットの色は見栄えだけでなく、色ごとに独自の機能を持っています。

遮光性に優れた色:黒

遮光ネット 種類 選び方遮光ネットのなかでも、遮光性に優れているのが黒です。
黒は光を吸収しやすい性質をもっているため、遮光率の高いネットはほとんどが黒色の繊維でできています。また、汚れが目立ちにくいのも農業用として需要が高い特長です。
ただし黒は、紫外線とともに赤外線も吸収してしまうため、熱をもちやすいというデメリットをもっています。とくに、ハウスの内張りに黒の遮光ネットを使ってしまうと、室内の温度上昇につながってしまうので注意しましょう。

遮熱性に優れた色:白

遮光ネット 種類 選び方遮光ネットのなかでも、遮熱性に優れているのが白です。白は光を反射する性質をもっているため、ハウスや車の温度上昇を防ぐ目的で使われます。また、反射によって室内の明るさを保てる点も見逃せません。
ただし、白の遮光ネットは照り返しが強いため、キャンプ用として使うと知らぬ間に日焼けしてしまうことがあります。ひどいときには肌が軽く火傷してしまうこともあるので、あくまで白は農業用として選びましょう。

遮光性・遮熱性にどちらにも:シルバー

遮光ネット 種類 選び方遮光ネットのなかでも、遮光性と遮熱性のバランスがとれているのがシルバーです。シルバーは、光を反射しつつ適度に吸収するため、温度上昇と日光の両方を防げます。車用のサンシェードもほとんどがシルバーやメタリックなのはこの性質によるものです。
シルバーの遮光ネットのデメリットは、他の色に比べて価格が高い点です。シルバーは、遮光ネットとしての弱点がほとんどありませんが、その分値段が高い商品が多い傾向にあります。

葉物栽培に適した色:青

遮光ネット 種類 選び方遮光ネットのなかでも、葉野菜の栽培に適しているのが青色です。青色は太陽光が透過する際、長波長域である赤を吸収する性質をもっています。この特長が人の目にはそれが青く映って見えます。
また最近の研究では、葉物野菜は青色の光によって組織を作ることがわかっています。そのため、青色の遮光ネットをかけたり外したりすることによって、葉物野菜を効率的に成長さることが期待できます。

さいごに

遮光ネットは、単にひよけとして使用する目的の他にも、霜を防止したりする目的で使用されることもあります。特にキャベツや、ジャガイモは霜が大敵なので、あらかじめ遮光ネットや不織布などを用意しておくと大変便利です。
平織やラッセル織、絡み織といった種類、遮光率、黒や白といった色から、ご自身の用途に適した遮光ネットをお選びください。

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