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冬囲いで使用される資材

プロの造園業者さんなどが、庭木を雪や風などから守る冬囲いをする時には、荒縄やムシロを使用して、見た目にも綺麗に仕上がっています。
ところが、「格好いいなぁ」と思って真似をしてみようとしても、中々上手くいくものではありません。
荒縄やムシロなどは、結び方や使い方など慣れていないと上手に使いこなせないものです。
今回は初心者でも使いやすい結束・囲い資材をご紹介いたします。

結束資材

結束資材(結ぶ資材)は、しっかり結べないと雪の重みなどで、結びが解けてしまう場合があります。
冬囲い初心者の方ですと、天然素材のロープはザラつきが多く、上手に縛ることが出来ないかもしれません。そのような時には表面がツルツルな合成繊維素材のロープがお勧めです。
また、天然素材のロープは、表面のザラザラを利用して、樹木の枝を纏めて縛る時には、かえって作業がしやすい場合もあります。

荒縄

冬囲い 結束 雪囲い 荒縄は稲わらを編んで作られる天然素材のロープです。長所はとにかく見た目が綺麗であるのと、植物を傷めにくいという点です。
販売されているのはm(メートル)単位ではなく㎏単位が多く見受けられます。
太さは概ね、1分5厘(1.5)分、2分、2分5厘(2.5)分、3分、の4種類で販売されていることが多く、特に1分5厘の荒縄は“細縄”と呼ばれたりもします。
㎏単位で売っている場合、同じ2㎏であったとしても1分5厘と3分ではかなり長さが違うことになりますので、注意が必要です。
また、玉巻きになっている荒縄は、慣れていないと取り出すのも一苦労で、しっかり保管しておかないとバラけてしまうなどの難点があります。また、1シーズン経つと水分などにより腐食したりします。

PP(ポリプロピレン)ロープ

冬囲い 結束 雪囲い PPロープは、合成繊維で出来ているロープで、安価で軽量・強度に優れているロープです。
素材の特性として、紫外線に弱いところがありますが、着色することでその欠点を克服しております。
最近は“いぐさ”色や、“わら”色など色のバリエーションも豊富で、庭木の冬囲いに使用しても見た目が気になりにくい色のロープもあります。また表面がツルツルしているので、初心者には縛りやすいという点も便利です。
また、水に濡れても硬くならないので、解く際にも作業がしやすいという利点があります。
欠点としては、天然素材ではないので、腐食して土に戻るということはありません。
春になり、冬囲いを解いたときなどは、下に落ちた縄切れなどは綺麗に掃除しなくてはいけません。

棕櫚縄

冬囲い 結束 雪囲い 荒縄がわらで出来ているのに対して、棕櫚縄はヤシの繊維で出来ています。
太さは3ミリ~4ミリと細く、伸縮が少ないので硬く縛ることが出来ます。
麻縄などよりは強度が強いとされ、天然素材で出来ている割には腐食に強いという特長があります。玉巻き・平巻きがありますが、荒縄ほど取り出しなどは難しくありません。
もともとは造園屋さんなどが竹垣などを作るときに結束したりして使うロープなので、お庭の作業で使用しても、見た目も気になりません。
腐食はしにくいと書きましたが、天然素材なのでPPなどとは違い、最終的には土に還ります。
欠点としては、前述の2つのロープよりはかなり細いのと、ロープの表面がザラザラしているので、初心者には縛りにくいかもしれません。
また、色目はヤシの繊維そのままなのが茶色で、その他には黒く染めた2色しかありません。

囲う(覆う)資材

樹木などを囲う資材は、雪の重みで樹木が押しつぶされないように工夫して冬囲いをしましょう。
降雪が多くない地域での冬囲いでは、雪の重みを考慮しない反面、乾燥や寒さ対策に重点をおいて冬囲いをしましょう。

こも(ムシロ)

冬囲い 結束 雪囲い “こも”は漢字で書くと“菰”。マコモやワラで編んだ“筵(ムシロ)”のことで、農家では昔、冬になると、“こも”を作ると手軽な現金収入になるので、内職として盛んに作られていました。
昔はマコモで作っているものが主流でしたが、現在ではワラを使うのが一般的で、ゴザなどの簡素な敷き物や、雪囲いで樹木を覆うときなどに使います。
冬が近くなると、日本庭園や公園などで、松の幹にワラが巻かれているのが“こも巻き”です。
ワラで作られた“こも”は見た目も綺麗なので、プロの庭師さん達もほとんどが“こも”を使用します。
一方で、初心者の方ですと好きな形に折れないなどの難点があるようです。(ほとんどの場合、畳1畳分くらいの大きさがあります)
また、カットして使用するものではないので、やはり使いたいサイズにはなりにくく、上級者向けのアイテムと言えそうです。

麻布(ジュートムシロ)

冬囲い 結束 雪囲い 麻布も自然にやさしい天然繊維です。冬囲いはもちろん、幹巻・根巻・養生などのガーデニング作業に登場する何役もこなせる便利な資材です。
麻布の特長は天然麻が通気性・保水性などに優れているので、霜や凍結、乾燥から樹木や苗を守ってくれます。
材質も天然素材なので、腐食後は土中に分解されます。(※わら製品等と比べると分解に時間がかかることがあります)
使い勝手が良いのは、ハサミ等でカット出来るので、自分の好みの大きさで使用出来ます。
70㎝・90㎝角や30㎝~100㎝巾のロール巻き(20m前後)など、サイズも様々なものが販売されています。
材質が柔らかいので、樹木に巻き付ける際にも初心者には使いやすい資材です。

冬囲いネット(防風・防雪ネット)

冬囲い 結束 雪囲い 冬囲い用のネットはポリエチレンなどの化学繊維で作られたネットです。2㎜目もしくは4㎜目の物がよく市販されているのを見かけます。目が細かいほど雪が通りにくいですが、細かいほど価格は高くなります。
最大の長所は、安価であり腐食しないので長く使用することが出来ます。そのほかにも前述の“こも”や麻布などに比べると非常に軽いので、初心者の方でも作業がはかどります。ハサミ等でカットするにも切りやすく“ほつれにくい”のも助かります。
難点をあげるとすれば、通気性は良いものの、保水性は無いので乾燥に弱い植物には向かないという点です。ですが、北国で越冬出来る樹木はそもそもこの程度の乾燥は乗り切るので、あまり神経質になる必要は無いかもしれません。

マルチング資材

バラなどは暑さに弱いですが、寒さには強いと言われております。しかし、マイナス8℃以上に気温が下がるような地域ですと寒さ対策も必要となります。
このような寒冷地ですと、地面や枝が凍ってしまうので、株元にマルチングをするのが簡単に出来る寒さ対策です。
株元にふとんを被せてあげるイメージで、ワラやたい肥でマルチングをします。

ワラ(敷きわら)

冬囲い 結束 雪囲い 敷きわらとは、土壌の乾燥や泥はね、雑草などを防ぐために、株元や畝にわらを敷くことです。
ワラは保温効果が高いのと、通気性もあるので、とても植物には優しい素材です。
また、雪が消えると早い段階で腐食していくので、そのままたい肥となります。
片づける手間も省けて、一石二鳥といえます。

たい肥類

冬囲い 結束 雪囲い たい肥は、土よりも温度が高くなる傾向があるので、株元を覆うようにたい肥マルチングをします。
もちろんたい肥そのものなので、雪が解けても片づける必要はありません。
植物は根元が凍ってしまうと枯れてしまいます。マルチングをする場合は、本格的に雪が降ってくる前に対策をしてあげると良いでしょう。

それぞれの植物に適した冬囲いを!

「それぞれの植物や樹木にどのようにすれば効果的な防寒対策、降雪対策ができるのか?」というのが冬囲いの基本的な考え方です。
過去に手こずったという方は、使用する資材を変えてみるなどして、作業の軽減にお役立ちできれば幸いです。

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