初めてでもわかりやすい冬の室内園芸
冬の室内園芸
そろそろ外で育てていた植物を、室内に取り込む季節ですね。ランなどの植物はこれから花を咲かせますし、観葉植物なども部屋の雰囲気を明るくしてくれます。
せっかく咲いてくれたお花ですから、できるだけ長く楽しみたいですよね。
「外じゃ寒くて可哀想だから…」と室内に取り込むのですが、植物を元気に育てるためにも、気をつけてほしい点がいくつかあります。
植物にとって最適の環境にしてあげて、素敵な状態を楽しみましょう。
室内園芸の照明とお手入れ
植物を室内に置く場合は、室内の温度や湿度、日光の当たり具合によっては成長の妨げとなる場合があります。1日5~6時間ほど直射日光にあててあげることが理想です。
また、葉っぱにホコリがついてしまうと、植物は呼吸ができません。こまめにハタキがけをしたり、月に1度くらいは霧吹きをかけて汚れを落とすとよいでしょう。
あたたかい時期は外で育っていた植物にとって、室内は意外と環境が激変している空間だったりします。どのように環境が変わっているのか、まとめてみます。
室内で気をつけたいポイント3つ
1.室内は思った以上に乾燥しています。
冬のリビングなどでは部屋を閉め切って、ストーブやエアコンで暖かくしますが、これが思った以上に乾燥しています。
鉢植えをリビングに置く時は、エアコンの風やストーブの熱風、テレビの上など電気熱が影響しない場所を選んであげることが重要です。
2.日光が届く場所に置いてあげる
外で過ごしていた植物にとって、室内は日光が届かなくて光合成ができなかったりする場合もあります。また、日差しが強すぎるとかえって植物を痛めてしまう場合もあります。
窓辺に植物を置いている場合は、1週間ごとに90度ずつ鉢を回して、光が平均的に当たるようにしましょう。光があまり当たらない場所に置いている植物には、一ヶ月に1度のペースで植物の置き場所を変え、日光に当ててあげましょう。
南向きの部屋など、日光が当たりすぎる部屋の場合は、カーテン越しに光を当てる程度でも十分に育ちます。
3.窓辺は昼と夜の温度差があって大変
冬の窓際は、昼夜で寒暖の差が激しいので、窓際に植物を置くことは避けてあげてください。大きな鉢植えでしたら部屋の中央付近に置いたり、小さな鉢ですとビニールや、簡易温室に入れてあげると良いでしょう。
植物が出すSOSのサインを見逃さない!
植物への水やりは、水分を与えるだけではなく、鉢の中に新しい空気を送り込むなどの大切な作業です。
土が乾いていれば、たっぷりと水を鉢底から水が流れ出るまで、水やりをしてあげてください。
しっかり水やりをしていても、葉っぱの先が枯れてきたり、せっかく咲いていた花がしおれてきたりすることがあります。
これは、植物が発しているSOSのサインです。植物のSOSに気づいたら、素早く対処しましょう。
1.水やりが少ない場合のSOSサイン
○花がしおれて落ちる。
○若い葉の先から黄色くなり枯れる。
○葉がしおれて垂れ下がる。
○根毛の先から枯れ始めて、根全体が枯れてくる
対処方法
葉の枯れた部分を切り取り、鉢植えの土にたっぷり水を与えます。
乾燥がひどい場合は、バケツに水を張って、鉢ごと根もとまで水に浸してください。
※この時、葉っぱや茎などに必要以上に水がかからないようにしてください。病気の原因になります。
また、この水を張る方法は、シクラメンなどジョーロでの水やりが困難な植物の水やりに最適です。
2.水やりが多い場合のSOSサイン
○花がカビてきて落ちてしまう。
○葉が垂れ下がって腐ってくる。
○下の葉から黄色に変色して落ちてしまう。
○根の先から痛み、根腐れを起こしてしまう。
対処方法
株元と土の境目あたりまで腐っていなければ、水やりを減らして、土に含まれている水分を出し切ってしまうように、鉢底の穴に布を差し込むなどしてください。
境目まで腐っているようでしたら、土をすべて取り換えるなどの作業が必要になります。
上手な水やりのしかた
いつ水やりをしたら良いの?
植物はしおれた状態が長く続いたり、弱ったり元気になったりを繰り返すと、少しずつ痛んでしまいます。
植物の痛みを防ぐために、こまめに土の中を触って乾いているようであれば、水やりをしましょう。
どれくらい水やりをしたら良いの?
鉢植えやプランターの水やりは、鉢底から水が出始めるまでたっぷりあげてください。
冬場の水やりは3日に1回程度で良いといわれてますが、室内は乾燥していたりすることがあるので、土をこまめにチェックすると良いでしょう。
また、鉢の中に常時水分が多いと根腐れや、夜間に窓際などにあると根が凍ってしまうこともあるので、注意しましょう。
植物に上から水をかける場合
先の細いジョウロや、水差しなどで土の上からたっぷりと与えてください。鉢底から流れ出てきた水は全て捨ててください。
※水をかける時に、土が跳ねたりしないようにするのがコツです。土が葉っぱや茎に付着すると病気の原因になったりします。
鉢底からの水やり
鉢皿に水を与え、根元から水を吸収しますが、常に水をためておくと根腐れの原因になるので、鉢皿の乾燥時期をみて水を与えてください。
また、あらかじめ鉢皿から水を吸収しやすいように、鉢底から不織布をセットされた、「底面給水」タイプのプラスチック鉢も使いやすく便利です。
※底面給水の場合、土の中の空気は交換されないので、数日に一度は上から水やりをしてあげてください。
旅行などで留守中の水やり
前述致しましたが、冬場は3日に1回ほどの水やりで大丈夫なので、1~2泊くらいであれば大丈夫です。
それ以上に留守になる場合は、ペットボトルや布を使ったさまざまな方法があるので、最適な方法を選んであげてください。
外部サイトに移動しますが、留守中の水やりについて詳しく特集したページです。
☞こちら☜
室内での園芸に便利なアイテム
フラワースタンド
フラワースタンドを使う事で花が演出されてより魅力的になるというメリットもありますが、地面に直接置いたときに比べると水はけが良くなりますので、通気性が確保できます。通気性の確保は根腐れを防止することに繋がります。また、フラワースタンドで地面との距離が出来ることによって虫などが這いあがってこれなくなり、虫によって花が被害を受けることを避けることもできます。
底面給水タイプの鉢
受皿に水を貯めておくことができるので、水やりの回数を減らすことが出来ます。
不織布の吸水性に優れたヒモが、地表までしっかり水を行き渡らせます。乾燥しやすい室内には便利です。
水さし&ジョーロ
鉢物や室内の観葉植物には、細口の水差しや霧吹きがあるとよいでしょう。カラーやデザインもいろいろあるのでインテリアや好みに合わせて揃えると、よりいっそうガーデニングが楽しくなりますね。
簡易水やりキット
ペットボトルの先端に差し込めば、いつでも給水アシスト。旅行中の水やりも、炎天下の給水不足も心配要りません。水の調整弁がついているので、必要な量を給水調整することが出来ます。
数日間に渡って、旅行するときなどに便利です。
籐かご
鉢カバーの使い方はとても簡単で、植木鉢をそのままスポッと入れるだけです。
植木鉢を変えるのは植え替えの時ぐらいなのですが、鉢カバーなら手軽に変えられ、インテリア性の高い鉢植えにランクアップできます。
材質やデザインなど豊富にあるので、インテリアに合った鉢カバーを選べます。
さいごに…
日照や水分補給が自然にまかせる屋外と違い、室内で植物を育てる場合は、しっかりと管理してあげないと、植物を痛めてしまいます。鉢花にも、それぞれお気に入りの場所があります。しかし、その場所は、育てる人間が探し当てなくてはなりません。育てる鉢花の特徴を理解し、ここぞという場所に置いてください。生き生きとした花姿を少しでも長く楽しむためには、まず環境を整えてあげてください。
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