ネズミの被害に困っていませんか?
夜眠ろうとしたら、妙な音が聞こえたり、食料に小さな歯型がついていたりしたのであれば、それはネズミによる被害の可能性が高いです。
こんなことがあったらネズミがいます!
- かじられる被害
食品以外にも壁や天井板、電線もかじります。
- 音の被害
夜間、天井裏や壁内をうるさく走り回ります。
- 糞尿の被害
エサ場近くの決まった場所にたくさん糞をします。
- イエダニの発生
ドブネズミの多くは頭部にイエダニが寄生しています)
さらには、1匹のネズミが菌類を運搬する能力はゴキブリなどの百倍以上と言われています。
このような被害が発生・確認されると、ネズミを駆除したり、寄せ付けない工夫が必要になります。
しかし、実際にやるとなると、「どうやって良いのか判らない?」という方も多いのではないでしょうか?
そんなネズミ被害のお悩みについて、対策の順序からご説明いたします。
まずは駆除する計画を考えましょう!
ネズミを退治するとしても、「どこから手をつけよう?」と思うことも多いのではないでしょうか?まずは順序良く対策を考えてみましょう。
1.どんな“場所”に、どんな“ネズミ”がいるのか? 【生態調査】
2.どのように駆除するのかを考える! 【計画】
3.ネズミを駆除する! 【実施】
4.退治した後の後始末も忘れない! 【事後処理】
5.またネズミが姿をあらわさないように… 【維持管理】
この流れでネズミの駆除・防除をご説明していきます。
1.どんな“場所”に、どんな“ネズミ”がいるのか? 【生態調査】
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生息場所 | 体長 |
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駆除難易度 |
ドブネズミ |
通風孔、 |
20cmくらい |
体が大きい |
難しい |
クマネズミ |
天井裏、 |
15cmくらい |
頭が良い 警戒心が強い |
かなり難しい |
ハツカネズミ |
植栽、 |
7cmくらい |
体が小さい 警戒心が低い |
やさしい |
ネズミの被害を相談される種類をまとめてみました。
だいたいこの3種類の被害相談が多いです。
種類ごとに住み着く場所や、個体の大きさに特徴があるので参考にしてください。
【 ドブネズミ 】
体長20cm前後 凶暴な性格。
後足が発達して泳ぎも得意なうえ、雑食性で何でも食べます。
床下や土中、下水管に住みます。
【 クマネズミ 】
体長15cm前後 警戒心が強く木登り、綱渡りが得意
穀物や植物質を食べます。天井裏や棚の中に住みます。
【 ハツカネズミ 】
体長7cm前後 繁殖力が強く、わずかな隙間から侵入
穀物や植物質を食べます。屋内、倉庫内に住みます。
ネズミの主な繁殖時期は3~5月の春と9~11月の秋の間です。それに伴いネズミによる被害はネズミの繁殖時期からと終わった後1ヶ月の間が多いようです。
2.どのように駆除するのかを考える! 【計画】
”どんなネズミ”が”どこに住んでいるのか”を調べたら、どのように駆除するのかを考えます。
大きく分けると、2通りあります。
自分で駆除するか、専門業者に頼むのかを考える。
コストを考えると、業者に頼むよりも自分で駆除した方が安くはなるのですが、対象にするネズミが問題になります。
ドブネズミは性格的に凶暴で、噛みついてくる危険性がありますし、クマネズミは頭が良いのでなかなか罠にかかりません。
このような場合は、専門業者に相談してみるのも有効な方法と言えます。
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駆除にかかるコスト | 作業の難易度 | 再発の防止 | 駆除しやすいネズミ |
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業者に駆除 してもらう |
コストが 高い |
プロが駆除 するので安心 |
プロが予防 するので安心 |
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自分で駆除する方法
A.捕獲器でネズミを捕まえる方法
捕獲器でネズミを捕獲する場合は思ったように捕れないことがあります。
仕掛ける場所や、誘いの餌の付け方など一工夫がいるからです。
あせらずにトラップに慣れさせることがコツです。2~3日バネが落ちないようにしてトラップに慣れさせることも有効です。
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トラップにつける餌は、ネズミが食べそうなものなら何でも良いのですが、できれば自宅で被害を受ける食品がよく、なければサツマイモやさつま揚げなど、やや硬めで鈎から外れにくいものを、指先くらいの大きさに切ってつけると良いでしょう。
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B.粘着板でネズミを捕まえる方法
粘着シートを使う場合には、水がかかる場所やホコリが粘着面に貯まりやすい場所では効果が半減します。
また、足や尾などしかかからないと、ネズミが動き回ってあちこちを汚しますので、置く場所にも注意を払って下さい。
粘着板の下に新聞紙などを敷くのも有効な方法です。
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C.毒エサを食べさせて駆除する方法
市販の毒エサを用法、用量に従い出没場所に配置します。
小児やペットがいる場合には配置場所に十分注意し、周りに他の食品がないようにします。
普通、効果はゆっくり現れますから数日間は続けて配置します。
毒餌も置けばすぐに食べてくれるというものではありません。好みそうな餌と混ぜたりする工夫が必要です。
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D.ネズミの嫌いな臭いなどを発生させて追い出す方法
ネズミの嫌うにおいを発するスプレー缶や、固形の商品を設置したりなどして、ネズミを追い出します。
ネズミの主な繁殖時期は3~5月と9~11月ですから、繁殖する前の2月や8月くらいに仕掛けると効果的です。
※ネズミに限らず、どんな動物でも巣を造ってしまうとなかなか退散しません。
巣を造らせないための対策として使う方が効果的です。
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3.ネズミ退治を実行する! 【実施】
毒エサの種類選び
毒エサなどを仕掛ける場合は、薬の種類や、仕掛ける場所によっても法律で定められている場合も有ります。
特に“農薬”と定められている商品と、通常家庭で使用する商品は、使用場所が違いますので、注意して選んでください。
殺鼠剤は2 種類あり、急性毒剤といわれるリン化亜鉛などを有効成分に含むものは数時間~数日で効果は表れますが、喫食性は劣ります。
累積毒剤といわれるワルファリンなどはよく食べるのですが、7~10日ほど与え続けなければなりません。最近ではジフェチアロールが含まれる製剤も出ましたが、これはそれほど長く使わなくても(2~3日といわれています。)効果が出る毒剤です。
※薬剤の名称、種類は商品の外箱に記載されています。
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クマテトラリル |
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7~10日 |
良い |
低価格 |
ワルファリン |
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7~10日 |
良い |
低価格 |
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2~3日 |
良い |
高価格 |
リン化亜鉛 |
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3~5時間 |
クマリン系 |
ワルファリン |
※効果が出始める時間は、使用状況によって変化します。参考としてお考えください。
農薬と家庭用殺鼠剤の使い方、見分け方
農薬として使える商品は、外箱にかならず使って良い場所が記載されています。それ以外の場所で使用すると、法律に触れることになるので気をつけましょう。
家庭用の殺鼠剤も同様で、家やオフィスなどに出没するネズミにしか使用してはいけません。
A.農薬登録商品の例
①農林水産省登録第○○○○号と記載されています。
②適用害虫の範囲及び使用方法と記載されています。
③農耕地に使える、農耕地仕様と記載されています。
B.家庭用殺鼠剤の例
①防除用医薬部外品と記載されています。
>毒エサの商品例はこちら
4.退治した後の後始末も忘れない! 【事後処理】
ネズミを首尾よく捕獲・退治した後の処理も忘れてはいけません。
ねずみカゴで捕獲した場合は、カゴごと水に沈めて溺死させるのが一般的ですし、殺鼠剤を使用した場合は、ネズミが天井裏や壁内で死亡し、腐敗臭や虫が発生する可能性があります。殺鼠剤を使用する際は粘着シートを併用して、死がいの回収を行ってください。
ネズミには直接手で触れてはいけません。
これはどんなネズミの体にも病原菌やダニが大量に住み着いている恐れがありますし、糞や尿が近くに飛び散っている可能性があるからです。マスク、手袋を必ず装着して下さい。
ネズミの死骸は基本的にはゴミとして処分をすることが可能です。
粘着板など、台紙シートなどの上で死んだ場合は、そのシートに包んで処分をします。
殺鼠剤で死んだ場合には新聞紙に包んで処分します。
殺鼠剤で死んだ場合にはネズミの死骸に手袋越しでも触らないといけませんので注意をしましょう。
死骸を入れたゴミ容器やビニール袋はしっかりと密閉しないといけません。
死骸を庭に埋めるということは止めましょう。異臭の原因になりますし、ペットの犬や猫が掘り返す可能性があります。
よく自治体の取り扱いを確認して、ゴミとして出せる場合はゴミとして出しましょう。
分からない場合は自治体に問い合わせると、どうしたら良いのかのアドバイスを受けることができます。
5.またネズミが姿をあらわさないように… 【維持管理】
最後に、またネズミが現れないように対策をします。
本来は予防にあたることなので、ネズミが現れていなくても、普段から気をつけているとネズミの被害にあう危険性はずっと下がると思います。
1.エサを与えない
一番重要な対策です。特に夜間、屋内外の食品やゴミ箱をきちんと片付け、ネズミにエサを与えない注意が必要です。ペットのエサも夜間はきちんと収納しましょう。
2.隠れ家を作らせない
ネズミは掃除の行き届かない場所を選び、包装紙などをかみ砕いて巣を作ります。
屋内だけでなく屋外の整理整頓も心がけ、不要なゴミ類はすぐに捨てましょう。
3.侵入路をふさぐ
ネズミは1cmほどのすき間があれば侵入してくると言われています。
内外装に隙間やネズミのかじり穴があればトタン板などで塞いだり、浴室の排水口に目皿が無い場合には設置し、住宅の基礎部分にある通風口には金網を取り付けたりしましょう。
さいごに…
かなり長めの説明となってしまいましたが、集獲シーズンと冬支度のシーズンは、まさにネズミが一年で最も活発な時期とも言えます。ネズミの被害は、疾病や火災といった思わぬ二次災害を招く恐れもあるので、十分に注意しましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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