園芸資材・農業資材・造園資材・花材の総合問屋、青森県平川市(弘前市のすぐそば)末吉商店です。植木鉢、肥料、園芸用・農業用の用土、薬品、造花、しめ縄、苗、球根・縄、ムシロ、カメなど東北で一番の取り揃えでお客様のご要望に応えます。

来年の園芸に向けて

12月も中旬を過ぎると、寒冷地などでは寒くて屋外での今シーズンの植物栽培は終わっていることと思います。
ですが、来年の園芸に向けて是非とも実践してほしい作業があるので紹介させていただきます。
これからご紹介する作業は既にやっている方も多いとは思いますが、今シーズンの園芸作業の締めくくりとして、雪が積もる前に実践することをお勧めいたします。

農地の後片付け

収穫が終わった畑には、収穫する時に出た野菜の茎や葉などの他にも、病気や虫食いの野菜などがそのままになってはおりませんか?
これらの言わば“畑のゴミ”を放置しておくと、翌年に病気や害虫の発生に繋がる恐れがあります。
「棄てるのは勿体ないので堆肥にしたい」と思う方もいらっしゃるとは思いますが、堆肥を作るときには発酵する際などに、温度上昇や大量の微生物が発生してしまうこともあるので、堆肥作りは畑の外でされた方が畑への負担を軽くします。
畑に茎・葉・野菜の残骸を放置していても、堆肥とならず腐敗してしまうことが多いので、綺麗に掃除しましょう。
鉢植えや、プランター栽培等でお花を楽しんだ方にも、鉢やプランターをしっかり洗浄・乾燥をしていただいて、翌年に備えることもお勧め致します。

園芸 来春 計画

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土壌のケア

天地返し

園芸 来春 計画天地返しとは、深耕して耕地の表層と深層を入れ替えることです。
農耕をしていると、農地ではその踏圧によって耕盤層と呼ばれる硬い層が形成されることがあります。このような層に作物は根を張ることができないため、作物が充分な根を張るには深耕する必要があります。また、深耕自体にもこのような効果があります。
さらに、耕地の表層と深層を入れ替える天地返しという観点では、寒気に耕地の表層と深層を入れ替えることで、深層で越冬しようとしていた害虫、雑草の根、土壌病害の原因となる病原菌を寒さに晒し退治出来る点や、前回の耕作で使った堆肥が深層に溜まってしまうため、その堆肥を表層に出すことで均一化出来るなどの利点があります。
また、これらは連作障害の回避にもつながります。

土壌の酸度調整

土壌の酸度調整とは、土が酸性なのか?アルカリ性なのか?またはpHがどれくらいなのか?といったような「土壌酸度」を測定して、植物の育ちやすい最適な酸度の土にすることです。
土壌が「酸性土壌」か「アルカリ性土壌」なのかということは、とても重要なことで、しっかりと肥料も水も与えているのに、なかなか植物が育たなかったら、それは土壌の酸度がしっかりと調整されていないからかもしれません。
休耕中の農地は、土壌の酸度調整には最適と言えますので、雪が降る前に酸度調整をして、春の定植前にもう一度土壌酸度を計測することをお勧めいたします。

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樹木・花木にはお礼肥

お礼肥は“おれいごえ”と読み、「樹木が花を咲かせた後」や「樹木の果実を収穫した後」に「樹木の低下した樹勢を回復させるため」や「株を充実させるため」に与える肥料」のことを言います。使用する肥料としては素早く効く即効性の化成肥料や液体肥料が効果的と言われております。
お礼肥の肥料としては素早く地面に浸透して効果が早い肥料を使用すると、花の開花や果実の収穫後に低下した樹勢を素早く回復できます。また、与える時期は対象となる樹木や栽培状況によって異なりますので注意が必要となります。
特に夏の気温の高い時期は根を傷めてしまう場合や、肥料焼けを起こす事がありますので肥料を与え過ぎないように注意しましょう。

農作業の記録をつけてみよう!

農作業は季節を知ることがとても重要です。天気や気候は毎年一緒ということはありませんが、“この時期に定植した・施肥をした・薬剤散布した”などの記録をしておくと、翌年の農作業に参考になるのは間違いありません。
最近ではスマホアプリ等で農作業を記録できるものもあるようですが、「そこまで本格的に記録しなくても…」という方には、来年用の農事暦をPDFファイルでアップロードしますので、ご活用ください。

☜2020年の農事暦はこちら園芸 来春 計画

 

旧暦を利用する

提供しております農事暦は、旧暦(太陰暦)単位で月を区切っております。
旧暦(太陰暦)は月の満ち欠けを基本に計算された暦で、一説ではございますが、大潮近辺(新月・満月)には害虫の産卵・孵化する割合がとても多いといわれております。
産卵直後に薬剤散布すると、害虫は卵の殻で覆われているため、薬剤の効き目があまり良くないともいわれます。
これを、新月・満月後の中潮の日に薬剤散布すると、孵化した直後の害虫に薬剤を散布することができるので、効果的だという訳です。
今年は害虫でひどい目にあったという方は、試してみてはいかがでしょうか?
※概ね新月・満月の4~5日後に薬剤散布するのが効果的とされています。

二十四節気も参考に

現在私達が使用している太陽暦は、太陽の動きを計算して暦を作るので、月日の季節は一定です。
しかし、明治以前に使用されていた旧暦(太陰暦)は月の動きを計算して暦をつくるのと、4年に1度閏月があり、月日と季節がズレてしまうために、中国で『二十四節気』というものが発明されました。
二十四節気は、地球が太陽を1周するのを24等分していき、それぞれ名前を付けたものです。「そんなのは知らない」という方でも、夏至・冬至・春分・秋分というのは耳にしたことがあると思います。
これからの日照時間や、気候を知るうえでも便利なものなので、種撒き・定植・収穫などの参考にされてみてはいかがでしょうか?

さいごに

1年間綴ってまいりました今年の投稿は、今回が今年最後のものとなります。
1年間お読みくださいまして、ありがとうございました。来年も園芸にまつわる色々なお話を紹介するべく計画を立てておりますので、よろしくお願い申しあげます。
「園芸の作業は今年は終わってしまった」という方が多いとは思いますが、来年に向けて計画を立てたり、農地の片づけをしたりとすると、春を迎えた時にスムーズに作業が進むこととおもいます。
それでは、皆様良いお歳をお迎えください。

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