秋植え球根を植えてみよう!
秋は球根植えの季節!
春に花を咲かせる球根植物は、秋に植えるのが一般的です。
秋植え球根のおすすめの種類や良い球根の選び方、上手な定植の仕方をご紹介いたします。球根植物は植えておくだけで花が咲きますが、出来るなら上手に咲かせたいものです。
秋植え球根の選び方や育てるときのポイント、なぜ秋に球根を植えるのか?
等々球根を育てるときに役立つ情報をまとめてみました。
秋植え球根とは?
秋植え球根とは10~11月頃に球根を植栽して、翌年の春から初夏にかけて花を咲かせる球根のことです。全国的には10~11月頃と言われますが、北海道や北東北などの寒冷地では雪が降る前に植えてしまいましょう。
スイセンなどの耐寒性に優れている球根は早めに定植すると根がしっかりと伸びますが、フリージアなどは耐寒性には優れないので、あまり早く植えてしまうと秋のうちに葉を出してしまうので、遅めの定植をしましょう。
秋植え球根のお勧め品種
チューリップ
チューリップは春に花が咲く代表的な球根植物です。球根は直径3㎝ほどで玉ねぎのような形をしています。球根の先はとがっていて、その先端から花茎や葉を伸ばします。
花茎の背丈は種類にもよりますが、多くが15㎝以下のものです。
花びらの色は赤・白・黄色をはじめ、ピンク・紫・複色など様々な品種があります。
咲き方も、ユリ咲き・フリンジ咲き・八重咲きなど色々な咲き方があります。
開花時期は、早咲き・普通咲き・遅咲きの3タイプがあり、開花の時期がかなり違うので、違う開花時期のチューリップを一緒に寄せ植えすると、開花時期がずれてしまい見栄えが悪いので、鉢植えに植える場合は単一種を植え付ける方が良いでしょう。
ヒヤシンス
ヒヤシンスは3~4月頃に花が咲く秋植え球根です。
花は小さな花が茎に集まる様に咲き、甘く強い香りが特徴です。鉢植えや花壇などの他にも水耕栽培でも育てる事が出来、水耕栽培の場合は真っ白な根が美しく、透明な花器で育てると根の様子を鑑賞しながら観察することが出来ます。
球根は通常、一球から一つの花を咲かせますが、最近は品種改良が進み一球から数本の花芽を出し咲かせる品種もあります。球根の表皮は花色によって違い、表皮の色でおおよその花の色がわかります。切り花としても楽しむ事が出来ます。
地植えのヒヤシンスは数年植えっぱなしでも花を咲かせますが、花後にお礼肥を与え、葉が枯れるまで光合成をさせて、新たに養分を蓄えると良いでしょう。
クロッカス
クロッカスは、小さな球根ですが6枚の花びらを持った大きな花を咲かせます。
クロッカスを注意深く観察するとわかりますが、春の暖かな晴天の日は、綺麗な花を咲かせますが、気温が下がると花は閉じてしまいます。
花色も黄色、紫、白、赤紫、薄紫や縦の筋や網目状の模様が入っているものなど様々です。クロッカスの大きな特徴は、一見茎が無いように思われますが、球根の部分が茎である球茎であり、春咲きと秋咲きの2種類あります。
スイセン
スイセンは、香りの良い花を初春に咲かせる球根植物です。
草丈は20~40㎝で白と黄色以外にもピンクや緑、オレンジなど、色とりどりの花が咲きます。最近は、八重咲種など、咲き方にも色々な特徴のある品種が開発されています。
スイセンは数年間は植えっぱなしで管理が出来、環境が合えば球根がどんどん増えていきます。年々増えて行くので、群生すると見ごたえがあります。
ムスカリ
ムスカリは草丈15㎝くらいで葡萄のような花を咲かせる、春の球根植物です。
ムスカリはとても耐寒性の強い花で、こぼれ種や自然分球で増え、毎年花が咲きます。小さな花ながら、花壇に群生させて一斉に咲きそろった光景は見事です。
チューリップなどの同じ時期に咲く球根花との色のコントラストも美しく、寄せ植えにはとても重宝されます。一度植えると数年は植えっぱなしでも大丈夫なので、管理が楽な球根花です。
アネモネ
アネモネは分枝性の塊茎をもち、草丈が25~40㎝になる多年草で、直径10㎝前後の花を咲かせます。
まだ花の少ない2月下旬ごろから5月頃までと開花期が長く、赤、白、ピンク、紫や青など豊富な花色や一重だけでなく半八重や八重など花形の異なる多くの品種があり切り花や花壇で広く栽培されています。
アネモネは花びらに見える部分はがく片です。(アジサイなども花に見える部分はがく片です)日当たりを好むので、寒さに当てないとつぼみが出来ない性質なので、冬も屋外で育てると良いでしょう。
ラナンキュラス
ラナンキュラスは冬から春にかけて開花の多年草の球根植物です。
秋に植えて開花時期は3~4月で、高温期は休眠します。原種のラナンキュラスは5弁の黄色い花を咲かせます。最近は品種改良が進み、咲き方、色数がとても豊富です。
薄紙のように繊細な花びらが幾重にも重なった花姿が、光と温度に反応して開く姿がとても魅力的で、とても人気のある花です。
ラナンキュラスは球根で植え付ける他、1~3月の開花時期には、花の付いた状態の鉢植えもたくさん出回っています。
球根の選び方・植え方
球根の選び方
球根を購入する際に気をつけていただきたいのは、
1.ずっしりと重さがある。
2.皮に傷がなく、ツヤがある。
の2点です。大きな傷や斑点があると病気になっていたり、病気になりやすかったりします。握ってみて柔らかかったり、乾燥してしわが寄っているものは良くありません。
良くない球根を選んでしまうと、発芽しないこともありますのでじっくり選びましょう。
球根の保管場所
球根を植えるまで保管しておく場所は、風通しが良く涼しい場所にしましょう。
球根は熱に弱く、直射日光に当たったままになっていたりすると発芽しないこともあります。また、じめじめした場所に置いておくとカビの原因になるので注意しましょう。
球根の植え方
花壇などに植える場合はそれぞれの花の球根によって植える深さが異なりますので、下の表にまとめたので参考にしてください。浅すぎると、球根が霜にやられてしまうことがありますので注意しましょう。
球根と球根の間は1~2つ分あけ、根がしっかり伸びるように30cm程は耕しておきましょう。乾燥した日が続かない限り、水やりはしなくて大丈夫です。
球根の植え方は、花壇などに地植えにする場合と、植木鉢などに植える場合で違います。
鉢植えの場合
小さめの鉢植えの場合は、根のためにスペースを用意したいので、そんなに深く穴を開けなくても大丈夫です。球根1つ分くらいの深さが良いとされます。
球根どうしの間隔は球根1つ分くらい開けるのが良いでしょう。鉢の高さが十分にある場合は、地植えと同じくらいの深さで植えましょう。
植え込み時の種類ごとの目安は次のとおりです。
鉢植え時の深さ・間隔など
花の種類 | 植込み時の深さ | 植込み時の間隔 | 成長時の草丈 | 耐寒性 |
チューリップ | 隠れる程度 | 約3~5㎝ | 約30~60㎝ | ○ |
ヒヤシンス | 約3~5㎝ | 約5㎝ | 約20~30㎝ | ○ |
クロッカス | 約3㎝ | 約3~5㎝ | 約10~15㎝ | ○ |
スイセン | 約2~3㎝ | 約2~3㎝ | 約10~50㎝ | ○ |
ムスカリ | 約3~5㎝ | 3~4球密集 | 約10~30㎝ | ○ |
アネモネ | 約2㎝ | 約5~10㎝ | 約30㎝ | △ |
ラナンキュラス | 約2㎝ | 約7~8㎝ | 約30~60㎝ | △ |
※深さは球根の頭から地面までの深さです。
花壇または露地に植える場合
花壇や露地などに植える場合は、球根を地面から球根3つ分くらいの深さに植えつけます。浅すぎると、球根が霜にやられてしまうことがありますので注意しましょう。球根と球根の間は1~2つ分あけ、根がしっかり伸びるように30cm程は耕しておきましょう。極端に乾燥した日が続かない限り、水やりは最低限で大丈夫です。
植え込み時の種類ごとの目安は次のとおりです。
花壇・路地植え時の深さ・間隔など
花の種類 | 植込み時の深さ | 植込み時の間隔 | 成長時の草丈 | 耐寒性 |
チューリップ | 約5~10㎝ | 約10~15㎝ | 約30~60㎝ | ○ |
ヒヤシンス | 約5~8㎝ | 約10㎝ | 約20~30㎝ | ○ |
クロッカス | 約5㎝ | 約5~7㎝ | 約10~15㎝ | ○ |
スイセン | 約5㎝ | 約10~20㎝ | 約10~50㎝ | ○ |
ムスカリ | 約2~3㎝ | 約5~6㎝ | 約10~30㎝ | ○ |
アネモネ | 約2㎝ | 約10~15㎝ | 約30㎝ | △ |
ラナンキュラス | 約2㎝ | 約10~15㎝ | 約30~60㎝ | △ |
※深さは球根の頭から地面までの深さです。
秋植え球根植物を育てるポイント
球根を秋に植える理由
秋植え球根の種類の多くは寒さに当たることによって花芽を形成します。2か月ほど寒さにあててからでないと発芽しても花が咲いてくれないので、冬の寒さに当てるため秋のうちに植えます。
植えるタイミングを逃した場合
植える時期のベストは10月~11月頃ですが、年内であればまだ間に合いますが、雪の降る地域では雪が積もる前に植えてください。それより遅くなってしまうと、球根自体が凍みてしまうなどかなり厳しくなってしまいます。
また、球根は植えておけばその年はだめでも次の年に花を咲かせてくれることもあるので、その年の天候や地域などの条件によって変わってきます。
室内で球根植物を育てたい場合
水耕栽培なら室内で育てることも可能です。ただし冬の室内はストーブなどで乾燥しているので十分に気を付けてください。
窓辺などで日光浴をさせてあげるのも大事ですが、日が落ちてしまうと急に気温が下がりますので気をつけてください。また、球根が水に浸かりっぱなしになって腐ってしまわないように、たまに水をかえるなどしましょう。
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