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殺菌剤を上手に使おう

 

殺菌剤とは

殺菌剤 使い方農業で植物を育てていると、ときには虫に食べられたり病気になったりします。害虫による被害を防ぐためには「殺虫剤」を使います。
これに対し、「殺菌剤」は植物をカビや細菌から守るために使われる薬剤です。また一般的には、細菌よりもカビのほうによる被害の方が多いといわれています。

農薬を散布する前に

殺菌剤 使い方農薬を散布するときは安全性に気を付けなければいけません。農薬には「どのくらいの濃度で使用するのか」や「年間に何回使うことができるか」「収穫の何日前まで可能か」などがあらかじめ決められてあります。
例えば、オーソサイド水和剤という殺菌剤をリンゴに散布しようとします。この殺菌剤の種類は≪キャプタン≫という分類になり、キャプタンのリンゴに使用できる総使用回数は6回以内と決められています。
そして、オーソサイド水和剤の使用時期と使用回数は(収穫14日前まで6回以内)となっています。そのため、収穫のおよそ2週間前までしかこの薬は使えないことになります。
このような表示の場合、収穫の1週間前や前日などで使用してはいけません。
また、この殺菌剤は果樹や野菜の疫病などに有効ですが、希釈倍率が600倍~1200倍の範囲で定められているため、用法に沿って希釈しなければなりません。

農薬の希釈【水和剤での例】

殺菌剤 使い方例えば、オーソサイド水和剤をリンゴの炭素病予防に使用するとします。この場合、希釈倍数が800倍となっており、10ℓの希釈液を使用したい場合は次の式で求めることが出来ます。
水量(xl×1,000mℓ)÷希釈倍率(使用方法の希釈倍数)=溶かす薬剤の量(g)
この公式に当てはめると、10ℓの水は10,000 mℓ、希釈倍数は800倍ですので、
10,000(mℓ)÷800(倍)=12.5(g)ということになります。
殺菌剤 使い方また水溶液を作る時は、いきなり必要な水量に溶かすことはせず、少しの水で練るように溶かし少しずつ水を増やしていく。できれば最後にストレーナー(こし器)を使うと噴霧器の噴口が詰まりにくくなります。

殺菌剤の選び方

殺菌剤 使い方農薬の選ぶときは、「農薬の効き方」や「発生状況」を確認し、それにあった農薬を適期に散布することが大切になります。
殺菌剤を選ぶ際は、「その病気が発生しているか?いないか?」で区別することが大切で、殺菌剤の種類にも予防効果が高いものと、治療効果が高いものがあります。
どのような農薬でも予防的な効果や治療的な効果がありますが、どちらに比重を置くかで選ぶことができます。
病気は基本的に、「出さないために予防する」という考え方が重要です。
しかし発生してしまったという時には、”これ以上病気の拡大をしないようにする”ことが必要です。病気は発生してしまったら広がってしまうことがあるためです。
また、治療効果のある薬剤は、薬剤耐性がつきやすいという特徴があるなど専門的な知識も必要だったりするため、家庭園芸で殺菌剤を使用する場合は予防目的で使用することをお勧めいたします。

予防剤の例

菌糸が進入し、発病する前に散布すると効果がある農薬です。
そのため、カビ・細菌など出来るだけ多くの病原菌に効果がある薬剤農薬がよいです。又、薬剤耐性が付きにくく、残効が長い方がよいです。代表的な病気と対処薬品は次の通りです。
①うどん粉病…サンヨール、ダコニール1000など
②灰色カビ病…オーソサイド、ダコニール1000など
③べと病…ジマンダイセン、オーソサイド、ダコニール1000など
④さび病…ジマンダイセンなど
⑤炭疽病…ジマンダイセン、ダコニール1000など

治療剤の例

菌糸の侵入後に散布して効果がある農薬です。
そのため、特定の病原菌に限って効果のある薬剤を選ぶと良いです。
注意点としては、耐性が付きやすく、使用回数を出来るだけ少なくすることと、予防薬と組み合わせて使用するなどが必要となります。
使用にあたっては薬品の知識が必要となることもあるため、慣れている方向けです。代表的な病気と対処薬品は次の通りです。
①うどん粉病…トリフミン、カリグリーンなど
②灰色カビ病…ゲッター、アミスター20フロアブルなど
③べと病…アリエッテイ、ランマンフロアブルなど
④サビ病…サプロール、アミスター20フロアブルなど
⑤炭疽病…ベンレート、トップジンM、ゲッター、アミスター20フロアブルなど

農薬登録の期限

農薬は各製造元により農林水産省に登録の届け出を出しておりますが、期限が切れると更新せずに販売終了となってしまうケースもあります。
最新の販売農薬については、農薬販売の専門店などにお問い合わせください。

殺菌剤を撒くタイミング

殺菌剤 使い方早朝や夕方の涼しく風が無いか穏やかな時間帯が良いとされております。また、雨が降りそうな日は避けてください。理由はせっかく散布しても雨で流れてしまうためです。
また、雨の前後どちらが散布するタイミングとして良いのか?ということに関しては、意見が分かれるようです。

降雨前に散布した方が良いという意見

雨で病気が伝染する前にある程度は殺菌剤でコーティングできるとの考えから、雨によって病気が広がってしまう前に殺菌剤で保護しておくのがいいという考え方です。

降雨後に散布した方が良いという意見

殺菌剤を散布しても、日にちが経つと日光や雨などの影響で効果が薄くなります。
また殺菌剤を散布しても、雨によって農薬が流されてしまうので、雨がやんだ後に散布した方がいいという考え方です。

さいごに

最近は無農薬栽培や、有機栽培など農薬に頼らない植物の栽培も流行っているのも事実です。
一方で、病気や害虫などの被害にあってしまった場合は農薬を使用するのも一つの考え方です。
日本で販売されている農薬は、他の国と比べてもかなり厳しい検査基準をクリアしたものでなければ販売できません。

農薬は用途・用法・使用期限などを守って、安全にご使用ください。

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