園芸歳時記 令和四年八月
園芸に関係する四季折々の気候や、栽培情報などを園芸歳時記と題して月ごとにご紹介しております。
これからどのような気候になるのか?どんな植物を育て始めようか?と思われている方にご参考にしていただければ幸いです。
過去に弊社ホームページで特集した内容など、この時期に閲覧していただきたい内容を抜粋しておりますので、どうぞご閲覧ください。
葉月<はづき>
葉月は、その意味・由来・語源には諸説があるものの、実はどれも根拠には乏しいといわれています。
なかでも有力だとされている説は「葉落ち月(はおちづき)」が「葉月(はづき)」に転じたというものです。現代の9月にあたる葉月は、落葉や紅葉が始まる時期。それが「葉落ち月」と呼ばれるようになったとのでは、といわれています。
ほかにも、シベリアから雁が越冬のために渡ってくる月であるため「初雁月(はつかりづき)」が転じて「はづき」になったという説、稲の穂が張る月である「穂張り月(ほはりづき)」「張り月(はりづき)」が転じたという説があります。
いずれにしても当て字の可能性は否めず、正式な語源は未詳ともいわれています。
夏バテ防止に、夏野菜を美味しく!
夏真っ盛りのこの季節、春に植えた野菜が食べ頃になります。
家庭菜園で人気のある野菜は夏野菜に分類されるものが多く、トマト・きゅうり・なすなどはその代表格です。
夏野菜は基本的に、水分やカリウムを豊富に含んでいるものが多く、夏バテや熱中症の予防、利尿作用によるむくみの解消に効果的と言われております。
さらにビタミンも豊富で、紫外線から肌を守ったり、胃腸を整えたりする効果も期待できます。
特にトマトやきゅうりなどは、生食も出来るので、暑くて火を通したものが辛いこの季節には、栄養素を手軽に補給できるのも魅力の一つです。
夏野菜の栄養素や効能を知って、効果的に摂取しましょう。
8月の二十四節気
立秋【8月7日】
夏が極まり秋の気配が立ち始める頃。【暦便覧】では「初めて秋の気立つがゆゑなれば也」と説明しています。
夏至と秋分の中間で、昼夜の長短を基準に季節を区分する場合、この日から立冬の前日までが秋となります。
二十四節気が成立した中国内陸部は大陸性気候のためこの時期は気温が下がり始めているが、海に囲まれた日本列島ではピークがずれ込み猛暑の時期となることが多いです。
翌日からの暑さを「残暑」といい、手紙や文書等の時候の挨拶などで用いられ、翌日から暑中見舞いではなく残暑見舞いを出すことになります。
藤原敏行は「秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる」と古今和歌集で詠んでおります。
処暑【8月23日】
暑さが峠を越えて後退し始めるころです。【暦便覧】では「陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也」と説明しています。
また、二百十日(9月1日)、二百二十日(9月10日)とともに台風来襲の特異日とされています。
※特異日…その前後の日と比べて偶然とは思われない程の高い確率で、特定の気象状態(天気・気温・日照時間など)が現れる日のことです。
8月に需要が高まる園芸商品
切花延命剤
せっかく飾ったお花であれば、キレイに長持ちさせたいものですが、特に気温が高い8月は切花自体や活け水も劣化が早まります。切花延命剤は切花に必要な栄養素を供給するばかりではなく、活け水の劣化も防ぐ機能をもった商品です。
あおもり藍切花延命剤
「あおもり藍の切花延命剤」は、無農薬で育てた「あおもり藍」から抽出したエキスを配合することで、菌の繁殖を抑制することが出来る切花延命剤です。天然成分で切花を長持ちさせるだけでなく、お花のつぼみも綺麗に開花させることが出来ます。
クリザールフラワーフード
クリザールフラワーフードは、ご家庭用の切り花鮮度保持剤です。切り花の水揚げを促進し、十分な栄養を与え、切り花を美しく咲かせ、日持ちを長くします。花器の生け水を清潔に保ちます。すべての切り花にご使用いただけます。
キープフラワー
花びんの中のバクテリアの繁殖を抑え、切花に必要な栄養を補給します。
キープ・フラワーは、毎日の花びんの水替えの煩わしさを避け、花の美しさを最大限に引き出し長持ちさせることが出来ます。
活力剤
高温が続く8月は、植物も夏バテのようになってしまい元気がなくなることがあります。このように植物が疲れている時には肥料ではなく、速効性のある活力剤を投与してあげると元気を取り戻すことがあります。
HB101
野菜・花・果実がきれいにみずみずしく、美味しく育つ!無農薬栽培・安心農園の決定品です。水で1000~10万倍にうすめて、1週間に1回散布します。
活力剤は1年中どの時期でも、植物に元気がない時や、さらに丈夫に育てたい時に使える栄養剤です。
殺菌殺虫剤
盛夏となるこの季節は、植物にもっとも害虫が付きやすい季節でもあります。害虫が付くと植物は病気にもなりがちです。植物の病気は予防が肝心。病気にも病気の原因となる害虫にも効果のある殺菌殺虫剤の一例です。
サンヨール液剤AL
サンヨールALは野菜と花の病気と虫にダブルの効果がある殺菌殺虫剤です。
特に気温が高くなる盛夏では、乾燥した環境に強いコナジラミが発生しやすく、その対策としてサンヨール液剤ALを虫体に散布することで、コナジラミは呼吸が出来ず窒息死するので、抜群の効果があります。
カダンセーフ
食品成分由来の膜が病害虫を包んで退治。害虫は呼吸ができずに窒息死し、病原菌も栄養を得られず死滅します。屋内での使用や、お子様・ペットのいるご家庭にもおすすめです。
カダンプラスDX
花や野菜、庭木など幅広い植物に使用でき、病害虫をしっかり駆除・予防。一年中いるアブラムシをはじめ、秋のキャベツにつくアオムシ、冬の庭木につくカイガラムシなどにも使えます。
除草剤
除草剤は面倒な雑草の刈り込み作業を軽減してくれる便利な薬品です。
畑などにも使用できるものや、ジョウロ感覚で手軽に散布できるものもあります。
ラウンドアップマックスロード
散布から1時間経過すれば、雨が降ってきても効果のある除草剤です。従来のラウンドアップより特に散布後の雨や朝露の他、低温にも強い仕様となっております。
ネコソギシャワーAL
そのまま手軽に使えるシャワー除草剤です。
薄めず原液のまま、葉や茎に薬液がかかるように散布してください。
葉から成分を吸収し徐々に根まで枯らすので、1~2週間そのままにしておいてください。
アースカマイラズ 草消滅
すばやく効いて8~最長10ヵ月効果が持続します。
速効性と持続性の2つの特長を併せ持った除草剤で、広範囲にまきやすいジョウロヘッド付きの、そのまま撒ける液体除草剤です。
8月に農作業の始まる野菜
8月に種撒き、苗の定植などが始まる野菜の一例をご紹介致します。
※寒冷地や、温暖な地域などで差が出る場合もありますので、作付する地域の気候に合うように農作業を始めることをお勧めいたします。
作物名 | 一年/多年 | 生育温度 | 種まき | 苗植え | 旬の収穫時期 |
貝割れ大根 | 二年生 | 20℃前後 | 年中 | 年中 | 年中 |
蕪 | 二年生 | 20℃前後 | 4月~9月 | – | 10月~11月 |
からしな | 二年生 | 15~20℃ | 8月~11月 | – | 11月~4月 |
カリフラワー | 一年生 | 15~25℃ | 年中 | 年中 | 11月~3月 |
キャベツ | 一年生 | 15~20℃ | 年中 | 年中 | 12月~6月 |
小松菜 | 一年生 | 15~25℃ | 3月~10月 | – | 12月~2月 |
さやえんどう | 一年生 | 15~20℃ | 10月~8月 | – | 4月~6月 |
じゃがいも | 多年生 | 10~25℃ | – | 8月~9月 | 10月~11月 |
春菊 | 一年生 | 15~20℃ | 8月~10月 | – | 11月~3月 |
大根 | 二年生 | 20℃前後 | 8月~9月 | – | 11月~2月 |
玉葱 | 多年生 | 15~20℃ | 8月~10月 | 10月~12月 | 3月~4月 |
ちんげんさい | 一年生 | 20℃前後 | 3月~10月 | – | 9月~12月 |
長葱 | 一年生 | 20℃前後 | 3月~10月 | 4月~10月 | 11月~2月 |
人参 | 二年生 | 20℃前後 | 3月~9月 | – | 10月~12月 |
白菜 | 二年生 | 20℃前後 | 3月~9月 | 4月~5月 | 11月~2月 |
ブロッコリー | 多年生 | 15~20℃ | 6月~9月 | 7月~10月 | 11月~3月 |
ほうれんそう | 一年生 | 15~20℃ | 年中 | 年中 | 11月~2月 |
水菜 | 二年生 | 15~25℃ | 4月~9月 | – | 12月~3月 |
三つ葉 | 多年生 | 17~20℃ | 3月~10月 | – | 3月~4月 |
芽キャベツ | 一年生 | 15~20℃ | 年中 | 年中 | 12月~1月 |
らっきょう | 多年生 | 18~22℃ | – | 8月~9月 | 6月~7月 |
レタス | 一年生 | 15~20℃ | 2月~9月 | 3月~10月 | 11月~12月 |
わけぎ | 一年生 | 16~18℃ | – | 8月~9月 | 3月~4月 |
8月頃のご参考ページ
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