園芸資材・農業資材・造園資材・花材の総合問屋、青森県平川市(弘前市のすぐそば)末吉商店です。植木鉢、肥料、園芸用・農業用の用土、薬品、造花、しめ縄、苗、球根・縄、ムシロ、カメなど東北で一番の取り揃えでお客様のご要望に応えます。

リンゴの花つきと年の関係

りんご 花芽 花つき 表裏一体弊社が所在する青森県津軽地方は、全国でも有数のリンゴの産地です。
毎年春、桜の花が散る頃にリンゴの花は開花しますが、花つきは結果(植物が実を結ぶこと)にとても重要な影響を与えます。
今年、2022年の開花は近年稀にみるほど開花が多かった印象がありした。
リンゴの花の開花に関しては6~7月期に翌年の花芽形成が決定されると前に文献を目にした記憶があり、そうであれば昨年2021年の状況を知りながら、花芽形成の条件の一つを考えてみるのも面白いのではないかと思い記事を作成いたしました。
リンゴの栽培には様々な作業があり、その作業がどのように影響を与えるのかという観点から、いくつかの作業ごとにまとめております。

樹木の剪定作業が与える影響

りんご 花芽 花つき 表裏一体リンゴの樹木を剪定する作業は、まだ雪が降り積もる2月頃に行われます。
この選定作業による花つきに与える影響は、次の2点が考えられるのではないかと思われます。

〇剪定において、花芽のある枝を落としすぎると花芽は少なくなる。
〇あまり剪定せずに枝を多く残すと、花芽がやや多い状態となる。

剪定作業はリンゴを栽培する方の経験に左右される部分がかなり多く、玉のサイズ、収穫される玉数などは剪定作業により大きく左右される傾向にあります。

摘果作業が与える影響

りんご 花芽 花つき 表裏一体果樹や果菜を栽培する際に、果実がつきすぎた場合に生育状況が良いものを残し、余分につきすぎたものを幼いうちに摘み取ることを摘果作業といいます。
この摘果作業をすることにより、残した果実には栄養分や、日あたりなどを十分に確保してあげることが出来ます。

〇6月下旬までにある程度摘果を完了させておかないと翌年の花芽が少ない傾向となります。(表裏一体の関係)
〇逆に降霜などによる受粉不良で、果実が少ないと来季の花芽形成が多くなる傾向となります。

施肥が与える影響

りんご 花芽 花つき 表裏一体果菜を栽培するにあたって、肥料を与えることを施肥といい、より大きく沢山の実がつくようになります。当然、花芽の形成にも施肥は影響してきます。
肥料でもっとも重要な三要素、窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)は、特に植物が成長するうえで必要とする要求量が多いといわれております。

〇来季の花芽形成が決定される次期に必要な肥料分(リン酸分やカリ分など)が吸収可能かどうかで花芽形成の量が左右されます。
〇通常は基肥でNPKの必要量を施肥しており、追肥としてリン酸やカリを投入する必要性は低いと考えます。
〇しかし、実際に必要とする時期にピンポイントで施肥を行うと、その年のリンゴの品質(色や糖度)に好影響が出てくることがあります。これはリンゴの樹が必要な時期に欲している為であり、農作業の都合などで最初に与える肥料だけで済ませるには解決出来ないからです。

樹勢による影響

りんご 花芽 花つき 表裏一体樹勢とは、木の勢いのことです。
樹勢はただ強ければ良いという訳ではありません。樹木が吸収する栄養分により、それぞれに育つ状況が変わってきてしまうからです。
特に果樹栽培においては、窒素分が多すぎると樹木ばかりが大きく育ちすぎてしまうことがあります。

〇土中の栄養分(特に窒素分)が多く樹木の吸収が旺盛だと樹木が旺盛になり、花芽形成が少なくなります。
〇一般的に植物の基本として栄養成長が旺盛になると、生殖成長は鈍る傾向が出ます。
〇上記2点により窒素分ばかりが多いと、生殖成長である花芽形成は少なくなり樹木だけが繁茂してしまいます。逆に栄養分が少ないと樹勢が弱くなり全体的にリンゴ栽培としての効率が悪くなり歩留まりが悪化すると考えられます。

末吉商店からのご提案

〇リンゴに限らず果樹には花芽形成の量により、多い年の次は少ないという風に表裏一体の関係にある年があります。
例えばミカンなどは摘果も行うが、それでも花が多い(果実が多い)表の年、花が少ない(実が少ない)裏の年と分かれることがあります。
〇リンゴは表裏一体の区別が比較的無い果樹と考えられておりましたが、近年の圃場管理や施肥、気候変動の影響もあり今年のように開花が多く表裏一体の関係が出てくる傾向になりつつあります。
〇リンゴが来季の花芽形成時期に必要な肥料分(リン酸、カリ)を必要な時期(6月中旬~)にピンポイントで施肥することにより、今季の品質向上と来季も安定した花芽形成を期待できるものとご提案いたします。

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