園芸歳時記 令和八年一月
園芸に関係する四季折々の気候や、栽培情報などを園芸歳時記と題して月ごとにご紹介しております。
過去に弊社ホームページで特集した内容など、この時期に閲覧していただきたい内容を今回は6項目に分けてご紹介しております。
これからどのような気候になるのか?どんな植物を育て始めようか?と思われている方にご参考にしていただきたいと思います。
【1】睦月<むつき>
睦月は「むつき」と読み、その意味や由来・語源にはいくつかの説があるとされております。
もっとも有力な説として、お正月に親類知人が互いに往来し、仲睦まじくする月であるから、睦び月(むすびつき)が「睦月」と言われるようになったとされる説があります。
ほかにも、「始まる・元になる月」である「元月(もとつき)」が転じて「むつき」になったという説、稲の実を水に浸す月である「実月(むつき)」が転じたという説などがあります。
この睦月の期間で、もっとも重要な行事となるのはお正月なのですが、意外なことに1月1日に新年を盛大に祝うのは世界中でも日本人くらいとのことです。
アジア圏では、新暦よりも旧暦の正月(いわゆる旧正月)を盛大にお祝いするそうですし、イスラム教の国ではイスラム暦を使用している国が多いので、新年がその年によって異なるそうです。
欧米でも、クリスマスに対して、お正月はあっさりしたもので、ニューヨークで行われる盛大な新年のカウントダウン終わった後のタイムズスクエア周辺は閑散としているそうですから驚きですね。
地域により異なる七草がゆの風習
お正月もひと段落した頃の1月7日は、人日(じんじつ)といわれ、五節句の一つに数えられる日です。「人日の節句」の朝には、一年の無病息災を願って七草がゆを食べる習慣があり、「七草の節句」ともいわれます。
七草とは、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロを指し、正月の祝膳や祝酒で弱った胃を休める為に食べられるようになったともいわれております。
現在では、スーパーや、八百屋さんなどで七草をセットにした商品が販売されており、手に入りやすくなっているほかに、フリーズドライや、お茶漬け用のふりかけとして販売されているので、手に入りやすいと思われます。
また、1月7日の七草粥とは異なる風習として、小正月(陰暦の1月15日)にも七種粥という風習もあり、この七種にはイネ、アワ、キビ、ヒエ、ミノゴメ、ゴマ、アズキが入るといわれております。
北国での七草粥に代わる風習
古来、暦(ここでは陰暦をさす)は古代中国に、中原(黄河中下流域、現在の河北省・山西省の南部・陝西省の東部)といわれた華北平原を標準に考案されたもので、日本が暦を輸入した際は、飛鳥時代から奈良時代なので、近畿圏を標準として考案されました。
中国の華北高原や日本の近畿圏ですと、陰暦の正月は、太陽暦の2月初旬から中旬くらいにあたるので、青物野菜も手に入る頃です。
一方で、東北地方をはじめとした北国では、この頃はまだ雪に覆われているので、青物野菜が手に入りませんでした。
北国では青物野菜の代わりに、保存食で七草粥・七種粥の代用品が考案されました。
青森県の津軽地方では「けのしる」を小正月に食べる習慣があり、フキ、ゼンマイ、大根、ニンジン、油揚げ、凍み豆腐、ササゲなどを細かく刻んで、味噌仕立てで汁物にします。
昔の小正月は、正月で忙しかった女性がくつろぐために、大鍋で大量に作り、4日も5日も温めなおして食べていた名残で、「けのしる」は現在でも大量に作る家庭もあります。
このように地域の気候や事情により、節句や行事で食べられる行事食が変化しているのものもあるので、自分の住んでいる地域の伝統料理を調べてみるのも面白いのではないかと思います。
【2】1月の二十四節気
小寒【1月5日】
小寒(しょうかん)とは、「寒の入り」ともいわれ、これから更に寒さが厳しくなる頃です。
小寒から節分までの三十日間のことを「寒の内」といい、寒が明けると立春となります。
“寒中見舞い”は小寒に出し始めます。
芹が生え始めたり、凍った泉の水が溶け始めたりする頃ともされ、まだまだ寒い時季ではありますが、少しずつ春に向けて動き始めている時期でもあります。
大寒【1月20日】
大寒(だいかん)とは、一年で一番寒さが厳しくなる頃です。
「三寒四温」という言葉のように、寒い日が三日続くと、その後四日は暖かくなり、寒い中にも少しだけ春の気配を感じられます。
蕗の花が咲き、春に向けて着実に進む一方で、沢の水は氷となり張りつめるなど一年で最も気温の下がる時期でもあり、氷点下に達する地域も多くみられます。
【3】1月に需要が高まる園芸商品
活力剤
活力剤は、植物の肥料三要素といわれる「窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)」が肥料の規定量を満たさず、薄い濃度に希釈したものが該当します。
肥料とはいわれない成分が入っていて、植物のからだや生長の助けとなる二次要素と微量元素が含まれています。
活力剤の成分となる二次要素と微量元素は、主にミネラル成分でビタミンやアミノ酸などが含まれ、植物の生育を活性させます。
開花前線活力剤アンプル
・あらゆる植物に最適な全植物用アンプル!失敗がなく安心してご使用頂けます。
・葉の色付きを良くし、必要な栄養分の補給をするので植物がイキイキ育ちます。
安価で、植物を問わず使用出来る『開花前線アンプル』を是非お試しください。
HB101
野菜・花・果実がきれいにみずみずしく、美味しく育つ!無農薬栽培・安心農園の決定品です。水で1000~10万倍にうすめて、1週間に1回散布します。
活力剤は1年中どの時期でも、植物に元気がない時や、さらに丈夫に育てたい時に使える栄養剤です。
ネズミ対策用品
ネズミは寒さに弱く暖かい環境を好むため、寒さの厳しい自然環境から暖かい建物の中に逃げ込んで来ます。気温が下がるとでネズミは体温を維持するためにより多くのエネルギーが必要となります。さらに、冬場は自然界での食料確保が難しくなり、ネズミは台所やゴミ置き場などに現れ食料などを荒らすようになります。
弊社は業務用から家庭用まで、あらゆるネズミ対策商材を取り揃えております。
水につよいチュークリン業務用
安心の日本製。プロの駆除業者も使っている耐水台紙で、水濡れに強く使用場所を選びません。
・衛生業者が実際に業務で使用している、耐水性の台紙と波型粘着剤を使用したシートです。
・殺鼠剤のような毒性物質を含まないので、安心してお使いいただけます。
ネズレスプロ置くだけ
・ネズミの嫌がる強力な臭いにより、ネズミの嗅覚を麻痺させて追い出す臭気タイプの忌避剤です。
・本品を常時設置することにより、ネズミに警戒心を与え近寄らなくさせます。
・分包のまま置くだけなので、取扱いが簡単です。
・臭いは約1~2ヶ月持続。成分には天然抽出物を使用しています。
土壌改良剤
植物にとって住居とも言える土壌、この土壌を改良してあげることにより、植物をより快適に成長させてあげることが出来るようになります。人間が住む住居も長年住んでいると、風化して傷んできたり、時には天災を受ける事もあります。土壌も何回も繰り返して使っていると、傷んでしまうのです。土壌改良剤は、言わば土壌のリフォーム剤です。
ビートルパワーファーマー
土壌において肥料や有機物を分解しながら植物の吸収できる栄養(無機物)となるには微生物は必要不可欠であり微生物の働きでその後の生育は大きく左右されます。
微生物は分解しにくい有機物(魚粕、種粕等)ほど分解工程で活性化して微生物のチカラを発揮させながら土壌中の有用物質となります。また微生物が多くなると土壌は柔らかくなり最終的には地力向上の手段の一つとして有機物を分解した腐植を増加し保肥力を高めて土壌は安定していきます。
・菌種(10 種類)菌数が豊富で好気性、嫌気性の菌を共棲。
・有機物の分解を速やかに行い肥料の吸収を助ける。
・微生物が活動した後の代謝物が植物へ好影響。
・土壌の生物性が豊かになり柔らかい土となる。
・原料:微生物、水、魚エキス
堆肥類
土壌に有機物や微生物がなぜ必要かと言うと、バクテリアなどの微生物は有機物を食糧として、無機物の肥料成分を生み出します。せっかく有機系の肥料を施肥したとしても、良性の微生物が土中にいないと植物は十分に肥料成分を吸収できないということです。土壌を使い続けて有機物や微生物がいなくなり、収量などを十分に確保出来ないことを“連作障害”と言い、連作障害の対策としては、もみ殻・牛フン・生ゴミなどの有機物から作られる堆肥を土壌に混ぜる方法があります。
また最近では、水で薄めて土壌に撒くタイプや、土壌の土と混ぜるタイプの促進材なども販売されております。
【4】ヒトとクマの距離を考える
かつて、ヒトとクマは明確に住み分けていた
2025年は夏あたりから毎日のようにクマに関するニュースを耳にしたおりました。クマは街中にも出没するようになり、農作業中でもクマに関する事故が起きている状況です。
環境省が2019年に公表した資料によると、日本の国土のおよそ55%にクマ(北海道のヒグマと本州以南のツキノワグマ)が生息しているとしております。
その一方で、九州では2012年に絶滅を公表、四国でも絶滅のリスクを抱えているとも報告されております。
近年クマの被害件数が増えているのはなぜなのでしょうか?一説には、ヒトとクマの住み分けが崩れているという報告がされております。
里山がヒトとクマの生活の境目だった
里山(さとやま)とは、集落や人里に隣接した畑や雑木林のことを言います。
かつての里山にある山林は人手をかけて管理されてきました。
例えば、雑木林では薪や炭を得るために手入れをしながら利用していたし、畑では日中は農作業にいそしむヒトがおりました。
クマは本来、どちらかといえば人の出入りの少ない「奥山(おくやま)」を中心に生息してます。特に本州以南に生息するツキノワグマは警戒心が高いとされ、ヒトの気配が濃い里山には出てくることはあっても、長く留まることはなかったといわれております。
「里山」を境目として、ヒトが生活する「人里(ひとざと)」と、クマなどの野生動物が生活する「奥山」とで住み分けが成立していたのです。
失われていく里山
近年は里山が失われていっているとされてます。
ヒトの生活では薪や炭を使う機会がほとんどなくなり、それを得るための雑木林も人の手が入らなくなりました。
高齢化や過疎化で耕作放棄地が多くなり、畑ばかりではなく、ため池や用水路といった灌漑設備の手入れもままならない限界集落が出現するようになりました。
このようになると、見通しの良かった雑木林は森林のようになり、手入れのされない畑やため池などは、背の高い藪になってしまいます。
本来ヒトの管理が行き届いていた里山が、クマたちが住む奥山と変わらない状態へと少しづつ変化していったのです。奥山と同様の環境になりつつある里山には、クマが警戒心を抱かずに出入りし、生活するようになってしまいます。
このクマたちが出入りする里山の隣はヒトが住む人里です。このようにして、ヒトとクマの距離は段々と縮まってしまったのです。
ヒトとクマの生活圏が重なるようになった
2025年は奥山でのナラ枯れといわれるミズナラやコナラなどのブナ科樹木が水を吸い上げられなくなる病気が流行したので、奥山ではクマの食料となるドングリなどの木の実が大不作になっているとされています。
このためクマたちは食料を求めて里山へ、そこでも見つからなければ人里へ近づいてくるようになりました。特に被害件数が多かった東北地方は、比較的小規模な都市が多く、里山が市街地のすぐ近くにある都市も多いので、クマが出没し、クマはクマで急に市街地になりパニックに陥り、ヒトを襲ってしまうという事故につながっていきます。
また、畑で収穫される前の野菜や果実、ヒトが生活するうえで生じた食料ゴミなどはクマたちにとって、「手に入れやすい食料」として学習されてしまい、餌場となってしまうのです。
クマが近づいて来ないようにするには
クマが近づいて来ない環境を作るには、かつての「人里」「里山」「奥山」のようにヒトとクマとの生活圏を区分してしまうことが重要であるとされております。この考え方を「ゾーニング」といいます。具体的な対策としては、次のようなことが提唱されております。
〇誘引物の除去
庭のカキやクリなどの果樹は放置せずに早めに収穫しないとクマの餌場となってしまう場合があります。また、屋外にペットフードの食べ残しなどがある場合、生ごみや廃棄果実、廃棄野菜を畑に放置したりするとクマを寄せ付けてしまうことに繋がります。そのほかにも倉庫に果実酒や味噌を保管する際ににおいが漏れないようにすることが大切といわれております。
〇刈払い(伐開)
人家のある人里と山の間に草藪があると、クマなどの野生動物が隠れやすい場所を提供してしまいます。低木や雑草を刈払うことで、見通しが良くなり、野生動物にとっては隠れたり出来ない居心地の悪い場所になるので、寄せ付けない効果があるといわれております。
〇電気柵の設置
野生動物の侵入を防ぐには電気柵も有効な方法です。
電気柵を設置すると、柵を警戒した動物が鼻などで探ったときに効果を発揮するものであって、柵の存在に慣れてしまうと探らなくなってしまうため、効果は出ないといわれております。
また、食べ物に執着してしまった後では強行突破してくる場合もあるので、柵内であっても、誘引物は極力置かない方が良いでしょう。
〇追払い
出没が続いたり、身の危険を感じたりした場合は、自治体や警察に相談して、追払うなどの対策を講じましょう。
追払い行為は危険ですので、必ず誰かに相談しましょう。
繰り返しとなりますが、出没した場所の近辺に誘引物がある場合は速やかに撤去した方が良いでしょう。
クマの被害対策は、普段の生活から気をつけなければいけないものも多いですが、地域の町会や自治体、場合によっては警察などに協力してもらはなければ出来ない対策もあります。
クマの出没が確認されるようであれば、必ず市役所など自治体に相談してください。
【5】1月に農作業の始まる野菜
1月に種撒き、苗の定植などが始まる野菜の一例をご紹介致します。
※寒冷地や、温暖な地域などで差が出る場合もありますので、作付する地域の気候に合うように農作業を始めることをお勧めいたします。
| 作物名 | 一年/多年 | 生育温度 | 種まき | 苗植え | 旬の収穫時期 |
| 貝割れ大根 | 二年生 | 20℃前後 | 年中 | 年中 | 年中 |
| カリフラワー | 一年生 | 15~25℃ | 年中 | 年中 | 11月~3月 |
| キャベツ | 一年生 | 15~20℃ | 年中 | 年中 | 12月~6月 |
| さやえんどう | 一年生 | 15~20℃ | 10月~8月 | – | 4月~6月 |
| そらまめ | 一年生 | 15~20℃ | 1月~3月 | 2月~4月 | 4月~6月 |
| ほうれんそう | 一年生 | 15~20℃ | 年中 | 年中 | 11月~2月 |
| 芽キャベツ | 一年生 | 15~20℃ | 年中 | 年中 | 12月~1月 |
【6】1月頃の参考ページ
1月頃にお読みいただきたい弊社の特集ページをご紹介いたします。
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