園芸歳時記 令和八年二月
園芸に関係する四季折々の気候や栽培情報、関連する最近の話題などを園芸歳時記と題して月ごとにご紹介しております。
過去に弊社ホームページで特集した内容など、この時期に閲覧していただきたい内容を今回は6項目に分けてご紹介しております。
これからどのような気候になるのか?どんな植物を育て始めようか?と思われている方にご参考にしていただきたいと思います。
【1】如月<きさらぎ>
日本では旧暦2月を如月(きさらぎ、絹更月、衣更月と綴ることもあります)と呼び、現在では新暦2月の別名として用いることもあります。「如月」は中国での二月の異称をそのまま使ったもので、日本の「きさらぎ」という名称とは関係がないとされております。
また、「きさらぎ」という名前の由来にも諸説あります。
○旧暦二月でもまだ寒さが残っているので、衣(きぬ)を更に着る月であるから「衣更着(きさらぎ)」とする説。
○草木の芽が張り出す月であるから「草木張月(くさきはりづき)」とする説。
○前年の旧暦八月に雁が来て、更に燕が来る頃であるから「来更来(きさらぎ)」とする説。
○陽気が更に来る月であるから「気更来(きさらぎ)」とする説。
他にも梅見月(むめみつき)、木目月(このめつき)等の別名もあります。
旧暦二月は新暦では3月ごろに当たり、ちょうど梅の花が咲く頃でもあります。
2月の誕生花 フリージア
フリージアは、甘くフルーティな香りあるアヤメ科の秋植え球根植物です。冬の寒さを乗り越えて開花する姿から「早春の訪れを告げる花」といわれております。
原産は南アフリカで、栽培するには秋に球根で多く出回り、冬から早春にかけて成長し、春に花を咲かせます。切花で多く出回るのは2~3月頃に最も出荷量が多くなります。
フリージアの育て方
〇植え付けは10~11月頃で、日当たりが良い場所を選びます。球根の間隔は3~5cm、深さは3cm程度に植栽します。(地植えの場合は深さ5cm程度)
〇用土は水はけの良い土を好みます。元肥に断交性肥料を混ぜておくと良いでしょう。
〇水やりは、鉢植えの場合は土の表面が白く乾いてきたらたっぷりと与えます。冬場は乾燥気味を好むので、与えすぎには注意しましょう。
〇日向を好みますが、冬場は強い霜に当たると痛むので、日当たりの良い軒下か明るい室内に置いてください。特に寒い地域では、同じ室内でも窓際だと夜は寒いので注意が必要です。
〇葉が5~6枚になると倒れやすくなるため、あんどん型の支柱などで支えてください。
〇花が咲き終わったら、花茎の根元からカットしてください。5~6月頃に葉が黄色く枯れたら、球根を掘り上げて乾燥させ、涼しい場所で保管します。
【2】2月の二十四節気
立春 【2月4日】
旧暦では、一年のはじまりは立春からと考えられていました。そのため、節分や八十八夜など、季節の節目の行事は立春を起点として定められています。梅の花が咲き始め、徐々に暖かくなり、春の兆しがところどころで見られます。
『暦便覧』には「春の気立つを以って也」と記されており、冬至と春分の中間に当たり、昼夜の長短を基準に季節を区分する場合は、この日から立夏の前日までが春となります。
九州など暖かい地方では梅が咲き始めますが、日本列島の大半の地域では立春の頃に寒気や荒天のピークとなることが多いです。南岸低気圧の発生も立春を境に多くなり、平成26年には豪雪によって関東で記録的な大雪になったのも立春後のことでした。
二十四節気が成立した中国内陸部は大陸性気候のためこの時期は気温が上がり始める頃ですが、日本各地で春が訪れるのはもう少し先となります。
雨水 【2月19日】
雨水(うすい)とは、空から降るものが雪から雨に変わり、雪解けが始まる頃のことです。山に積もった雪もゆっくりと解け出し、田畑を潤します。昔から、雨水は農耕を始める時期の目安とされてきました。
『暦便覧』には「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となればなり」と記されておりますが、実際は積雪のピークであり、それゆえこの時節から寒さも峠を越えたと見ることもできます。
特に初候は土脉潤起(つちのしょう うるおい おこる)といわれ、冷たい雪が暖かい春の雨に代わり大地に潤いをあたえる頃で、寒さもゆるみ眠っていた動物も目覚めるといわれております。
【3】2月に需要が高まる園芸商品
活力剤
活力剤は、植物の肥料三要素といわれる「窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)」が肥料の規定量を満たさず、薄い濃度に希釈したものが該当します。
肥料とはいわれない成分が入っていて、植物のからだや成長の助けとなる二次要素と微量元素が含まれています。
活力剤の成分となる二次要素と微量元素は、主にミネラル成分でビタミンやアミノ酸などが含まれ、植物の生育を活性させます。
開花前線活力剤アンプル
・あらゆる植物に最適な全植物用アンプル!失敗がなく安心してご使用頂けます。
・葉の色付きを良くし、必要な栄養分の補給をするので植物がイキイキ育ちます。
安価で、植物を問わず使用出来る『開花前線アンプル』を是非お試しください。
HB101
野菜・花・果実がきれいにみずみずしく、美味しく育つ!無農薬栽培・安心農園の決定品です。水で1000~10万倍にうすめて、1週間に1回散布します。
活力剤は1年中どの時期でも、植物に元気がない時や、さらに丈夫に育てたい時に使える栄養剤です。
ネズミ対策用品
ネズミは寒さに弱く暖かい環境を好むため、寒さの厳しい自然環境から暖かい建物の中に逃げ込んで来ます。気温が下がるとネズミは体温を維持するためにより多くのエネルギーが必要となります。さらに、冬場は自然界での食料確保が難しくなり、ネズミは台所やゴミ置き場などに現れ食料などを荒らすようになります。
弊社は業務用から家庭用まで、あらゆるネズミ対策商材を取り揃えております。
水につよいチュークリン業務用
安心の日本製。プロの駆除業者も使っている耐水台紙で、水濡れに強く使用場所を選びません。
・衛生業者が実際に業務で使用している、耐水性の台紙と波型粘着剤を使用したシートです。
・殺鼠剤のような毒性物質を含まないので、安心してお使いいただけます。
ネズレスプロ置くだけ
・ネズミの嫌がる強力な臭いにより、ネズミの嗅覚を麻痺させて追い出す臭気タイプの忌避剤です。
・本品を常時設置することにより、ネズミに警戒心を与え近寄らなくさせます。
・分包のまま置くだけなので、取扱いが簡単です。
・臭いは約1~2ヶ月持続。成分には天然抽出物を使用しています。
土壌改良剤
植物にとって住居とも言える土壌、この土壌を改良してあげることにより、植物をより快適に成長させてあげることが出来るようになります。人間が住む住居も長年住んでいると、風化して傷んできたり、時には天災を受ける事もあります。土壌も何回も繰り返して使っていると、傷んでしまうのです。土壌改良剤は、言わば土壌のリフォーム剤です。
ビートルパワーファーマー
土壌において肥料や有機物を分解しながら植物の吸収できる栄養(無機物)となるには微生物は必要不可欠であり微生物の働きでその後の生育は大きく左右されます。
微生物は分解しにくい有機物(魚粕、種粕等)ほど分解工程で活性化して微生物のチカラを発揮させながら土壌中の有用物質となります。また微生物が多くなると土壌は柔らかくなり最終的には地力向上の手段の一つとして有機物を分解した腐植を増加し保肥力を高めて土壌は安定していきます。
・菌種(10 種類)菌数が豊富で好気性、嫌気性の菌を共棲。
・有機物の分解を速やかに行い肥料の吸収を助ける。
・微生物が活動した後の代謝物が植物へ好影響。
・土壌の生物性が豊かになり柔らかい土となる。
・原料:微生物、水、魚エキス
たい肥類
土壌に有機物や微生物がなぜ必要かと言うと、バクテリアなどの微生物は有機物を食糧として、無機物の肥料成分を生み出します。せっかく有機系の肥料を施肥したとしても、良性の微生物が土中にいないと植物は十分に肥料成分を吸収できないということです。土壌を使い続けて有機物や微生物がいなくなり、収量などを十分に確保出来ないことを“連作障害”と言い、連作障害の対策としては、もみ殻・牛フン・生ゴミなどの有機物から作られる堆肥を土壌に混ぜる方法があります。
また最近では、水で薄めて土壌に撒くタイプや、土壌の土と混ぜるタイプの促進材なども販売されております。
くん炭
くん炭はもみ殻や木くずを、400℃以下の低温でじっくりと蒸し焼きにして作る土壌改良剤で、業務用としても、家庭園芸用としても幅広く使用されます。
400℃前後で焼かれることにより、腐生性微生物の餌となる有機物を一切含まず、細菌やかびの繁殖を抑えることが出来るうえ、保水性・排水性・通気性の向上や消臭などの効果があるので、直接畑に入れたり、培養土の原料にもなります。
また北国では、黒いくん炭は日光を浴びることにより、周囲を温め畑の雪を早く消して、なおかつ土壌改良にもなるので大変重宝がられます。
【4】植物と紋章
紋章と言ってしまうと何やら格式張って敷居が高いように受け取られてしまう方もおられると思いますが、家紋はもちろん、企業などのロゴも広義では紋章となります。
紋章の始まりは、個人や一族を区別するために使われ始めたという説があり、それゆえに人々の生活に身近な物をデザインの基としているものも多いのです。
植物もその一つで、人の生活に身近であったかが窺えます。今回は植物と紋章このことについてご紹介してみようと思います。
日本での紋章は家紋や企業・団体のロゴが多い
現在の日本でよく目にする紋章として、家紋や企業・団体のロゴがあります。
日本で家紋が使われ始めたのは平安時代頃といわれており、現在は241の分類があり、5116種類の個別の紋があるといわれております。
平安時代あたりまでは、現在一族を識別する「名字」がまだ成立しておらず、「源平藤橘(げんぺいとうきつ)」に代表される氏(うじ)をそのまま名乗っておりました。
強力な氏族は、どんどん分家(〇〇流とも)が出来ていく中で困った問題が発生します。即ち個人が特定しにくくなってしまうのです。
例えば、藤原〇〇という人の息子が3人いたとして、藤原〇✖、藤原〇△、藤原〇□と名乗っていくのですが、何代か続いていくと、似たような名前が多くなり、個人やその一家が特定しにくくなったのです。そこで名字と家紋が使われるようになります。
植物由来のデザインが豊富
日本の家紋で使用されるデザインの要素となっているのは、次のようなものがあります。
なかでも植物由来の紋章は種類が多く、約80分類程度あるので、240分類中の80分類ですと、およそ3分の1の紋章に何らかの植物がデザインの要素として取り入れられていることになります。
〇植物由来
例:竜胆(りんどう)紋
植物をモチーフとしている紋章の一つ
源氏の象徴として有名ですが、正しくは村上源氏または、宇多源氏が使用した紋章です。
家紋に植物模様が使われるようになったのは、長寿、繁栄、神仏信仰、農業文化、デザイン性や日常の親しみやすさがあるといわれ、「成長する」「実がなる」「冬を越して春に芽吹く」などの子孫繁栄を願う思いが、植物紋の採用に繋がったとされております。
〇幾何学図形由来
例:九曜(くよう)紋
丸を星に見立て、中心に1つの大きな星を置き、その周囲を8つの星が囲んでいる。九曜とはもともと古代インドの占いに由来するとされております。
家紋に幾何学模様が使われるようになったのは、視認性の高さによる識別性、縁起の良い意味合い(子孫繁栄・長寿)などの理由があるといわれております。
〇漢字由来
例:一文字(いちもじ)紋
毛筆で少し太めの「一」の文字を描いた紋。
「一」の文字は吉祥的な意味と、尚武的な意義により、紋章化されたといわれております。
家紋に漢字を用いた理由としては、文字そのもののが持つ意味や、家名・地名との関連を直接的・抽象的に表現するために用いられたとされております。
これらの他にも動物(鷹の羽など)、器物(井桁・扇など)などもデザインの要素となっており、複数の要素を組み合わせた家紋も存在します。
企業・団体のロゴで植物を使用した例
企業や団体でも紋章やロゴに植物を取り入れた例はたくさんあります。
自治体などの公的機関であれば、その自治体の花や木をモチーフにしたものが多く、安心感や親しみやすさから採用している例が多いようです。
また、企業においてもロゴなどに植物を取り入れる場合も多く、「成長」「自然・環境への配慮」「安心感・健康」などのイメージを顧客に伝え、ブランド価値を高めるのが主な理由とされております。
東京都
東京都のシンボルマークはイチョウの葉のような形をしております。イチョウは「東京都の木」であり、都民の投票で選ばれました。
東京の頭文字「T」を表現しつつ、躍動感、潤い、安らぎを象徴しているとされておりますが、デザイン自体は抽象的で、公式にはイチョウそのものではないとされております。
都道府県のマークなどには東京都などのように、その自治体の木や花をデザインしている例もあります。
青森県板柳町
りんごの生産が盛んな青森県の板柳町では、いたやなぎの「イ」を主産物のりんごに象り(かたどり)、破調美で表現したもので、板柳町の飛躍的な発展と町民の融和と団結を表徴しているとされております。
市町村では、自治体名そのものを連想したり、主力生産物などで植物をあしらったデザインの紋章となることも多いです。
株式会社末吉商店
弊社も植物由来のシンボルマークを使用しております。
弊社のオリジナルブランドである「デリカグリーン」の商品には、スズランをモチーフとしたデザインを採用しております。
弊社創業の地、青森県弘前市は古くから盆栽や山草栽培が盛んで、その育成には欠かせない培養土の開発・製造・販売を始めた頃から使用しております。
海外で使用されている植物紋章
海外でも植物をモチーフとした紋章は使用されております。
特に、国旗のデザインには、その国の歴史、宗教、自然環境、生活様式などが取り入れられることも多いのが特徴です。
デザイン的には、オリーブの枝や月桂樹などを囲むように取り入れる場合や、フルール・ド・リスのような模様を複数並べるなどの場合が見受けられます。
カナダ国旗
カナダの国旗は「メイプルリーフ旗」と呼ばれ、カナダを代表するサトウカエデという木をモチーフとしております。開拓時代、食べ物が無い冬の間、カエデの樹液をすすって飢えをしのいだというカナダの厳しい自然の中での暮らしを象徴しているのだそうです。このデザインの国旗が使用され始めたのは、1965年2月15日からと割と最近なのが驚きです。
オリーブの枝
オリーブの枝は、平和の象徴もしくは勝利の象徴として使用されてきました。
その由来はギリシャ神話に登場し、アテーナーとポセイドーンがアテネの所有を争った際に、ポセイドーンはアクロポリスにある海水の湧き出る井戸に三叉槍を突き立て、アテーナーはその井戸のそばに最初のオリーブの木を植え所有権を主張したことに対して、神々の法廷はアテーナーの方がより良い贈り物をしたと判断したことに因むとされています。
国連旗や、アメリカ合衆国の国章などに取り入れられております。
フルール・ド・リス
フルール・ド・リスは、アヤメ(アイリス)の花を様式化したデザインの紋章です。特に政治的、王権的、芸術的、象徴的な意味合いを持ち、現在でもフランスでは政治的・表象的・象徴的意味合いが強いとされております。
fleur-de-lisの直訳は「ユリの花」となりますが、この場合の「ユリ」は一般的な「ユリ」ではなく、ユリ目に属するとされたアヤメ科アヤメ属のキショウブやニオイイリスといった花を指すそうです。
ヨーロッパやアメリカ各地の国や州などの紋章に使用されております。
自分の紋章を作ってみよう
家紋や紋章は法律などで決まっているものではないので、自分で紋章を作成・使用することは特に問題はなく、自由度が高いのが特徴です。ただし、企業などのロゴをそのまま使用するなどの場合は、著作権等の権利が絡むので注意は必要です。
自分の紋章を作り、身近なものにその紋章を入れることで、オリジナル感を出してみてはいかがでしょうか?
その際には、ぜひ植物をデザインに取り入れていただきたいと思います。
【5】2月に農作業の始まる野菜
2月に種撒き、苗の定植などが始まる野菜の一例をご紹介致します。
※寒冷地や、温暖な地域などで差が出る場合もありますので、作付する地域の気候に合うように農作業を始めることをお勧めいたします。
| 作物名 | 一年/多年 | 生育温度 | 種まき | 苗植え | 旬の収穫時期 |
| 青唐辛子 | 一年生 | 20~30℃ | 2月~5月 | 4月~7月 | 7月~9月 |
| アスパラガス | 多年生 | 15~20℃ | 2月~4月 | 4月~7月 | 4月~6月 |
| 貝割れ大根 | 二年生 | 20℃前後 | 年中 | 年中 | 年中 |
| カリフラワー | 一年生 | 15~25℃ | 年中 | 年中 | 11月~3月 |
| キャベツ | 一年生 | 15~20℃ | 年中 | 年中 | 12月~6月 |
| くわい | 多年生 | 20~30℃ | – | 2月~4月 | 11月~2月 |
| さやえんどう | 一年生 | 15~20℃ | 10月~8月 | – | 4月~6月 |
| ししとう | 一年生 | 22~30℃ | 2月 | 4月~5月 | 6月~8月 |
| ズッキーニ | 一年生 | 20℃前後 | 2月~6月 | 4月~6月 | 6月~9月 |
| そらまめ | 一年生 | 15~20℃ | 1月~3月 | 2月~4月 | 4月~6月 |
| 玉ねぎ | 多年生 | 15~20℃ | 2月~3月 | 4月~5月 | 3月~4月 |
| 唐辛子 | 一年生 | 20~30℃ | 2月~5月 | 4月~7月 | 7月~9月 |
| トマト | 多年生 | 20~30℃ | 2月~5月 | 4月~7月 | 6月~8月 |
| なす | 一年生 | 20~30℃ | 2月~3月 | 4月~6月 | 7月~9月 |
| ブロッコリー | 多年生 | 15~20℃ | 2月~4月 | 3月~5月 | 11月~3月 |
| ほうれんそう | 一年生 | 15~20℃ | 年中 | 年中 | 11月~2月 |
| みょうが | 多年生 | 20~25℃ | – | 2月~4月 | 6月~10月 |
| 芽キャベツ | 一年生 | 15~20℃ | 年中 | 年中 | 12月~1月 |
| レタス | 一年生 | 15~20℃ | 2月~9月 | 3月~10月 | 4月~8月 |
【6】2月頃にお読みいただきたいページ
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