園芸歳時記 令和七年六月
園芸に関係する四季折々の気候や、栽培情報などを園芸歳時記と題して月ごとにご紹介しております。
過去に弊社ホームページで特集した内容など、この時期に閲覧していただきたい内容を今回は6項目に分けてご紹介しております。
これからどのような気候になるのか?どんな植物を育て始めようか?と思われている方にご参考にしていただきたいと思います。
【1】水無月<みなづき>
水無月は他の和風月名同様、その意味・由来・語源は諸説あるのですが、まったく逆の解釈が混在しているのは面白いところです。
ひとつは、水無月の「無(な)」が「の」にあたる連体助詞だという説。
水が「無い」わけではなく「水の月」であることを意味する、という説です。梅雨明けにあたる陰暦6月が、田に水を引く時期であったことから「水無月(みなづき)」と呼ばれた、という解釈です。
これに対して、水が無いから「水無月」だとする説もあります。田に水を引くため、それ以外の水が無いという説や、暑さで水が干上がってしまうから水が無い「水無月」だという説などです。
いずれにしても、農作・田植えに関する説が多いようで、陰暦5月である「皐月」とも通じるところがあります。
6月頃に旬の野菜”きゅうり”
きゅうりは家庭菜園で育てる野菜として、今も昔もとても人気がある野菜です。
人気がある野菜なので、種や苗の品種もとても豊富です。トマトやナスと並んで夏野菜の代表選手と言えるでしょう。
割と手間をかけずに栽培できるのと、成長が早いので、春に定植した野菜類でも早い時期から収穫できるのも人気の秘密ではないでしょうか?
成長が早い分、収穫を忘れてしまうとオバケみたいな巨大なきゅうりが成っていたりもしますが、適度な大きさのうちに収穫しないと美味しくないので、こまめに収穫してあげましょう。
きゅうりがかかりやすい病気として代表的なのが「うどんこ病」という病気と、アブラムシも付きやすいので、防除も忘れずにしてあげると、秋口まで収穫を楽しめます。
「きゅうり」の食べ方
きゅうりの食べ方といっても、そのままスライスしたり、味噌をつけて食べたりと特に調理方法が無いようにも思えます。
ただ、毎日のように収穫出来るきゅうりだと、消費しきれなくて傷んできて食べられなくなってしまうことも有るのではないでしょうか?
そんな時にお勧めしたいのが漬物です。浅漬けや粕漬けなども良いですが、どんどん暑くなってくる季節なので、特に「からし漬け」がお勧めです。
作り方は簡単。スーパーなどで、からし漬けの素が販売されているので、ビニール袋に5本程度入れて、からし漬けの素を入れます。
1晩常温で放置した後に、1日程度冷蔵庫で保管すると、鼻にツーンとくるあのからし漬けが出来上がります。
【2】6月の二十四節気
芒種【6月5日】
芒(のぎ 、イネ科植物の果実を包む穎(えい)すなわち稲でいう籾殻にあるとげのような突起)を持った植物の種をまくころです。
『暦便覧』には「芒(のぎ)ある穀類、稼種する時なり」と記されています。実際の種まきはこれよりも早い時期に行われます。
梅の実が青から黄色に変わり、百舌が鳴き始めます。カマキリや蛍が現れ始める頃でもあります。次第に梅雨めいて、五月雨(さみだれ)の季節に入ります。
西日本では梅雨入りのころで、沖縄県では小満から芒種が梅雨の時期に当たります。
夏至【6月21日】
一年で、昼間が最も長く、夜が最も短い日。
冬至と比較すると、昼間の時間差は4時間以上もあります。暦の上では夏季の真ん中にあたりますが、実際には梅雨の真っ盛りで、農家では田植えに繁忙を極める頃。暑さのピークは1カ月ほど先になります。
冬至にはかぼちゃを食べる風習がありますが、夏至は地方によって様々で、関西ではこの日にタコを食べる習慣があり、関東地方では焼き餅をお供えたりします。
沖縄では、この頃に吹く季節風を「夏至南風」といいます。この風が吹くと、梅雨が明けて本格的な夏が訪れます。
【3】6月に需要の高まる園芸商品
殺菌殺虫剤
梅雨時期になると気温・湿度ともに高くなり、どうしても植物は病気にかかりやすくなります。植物の病気は予防が肝心。病気にも病気の原因となる害虫にも効果のある殺菌殺虫剤の一例です。
サンヨール液剤AL
サンヨールALは野菜と花の病気と虫にダブルの効果がある殺菌殺虫剤です。
特に病気では梅雨時期に発生しやすい”うどんこ病”の予防にお勧めいたします。
カダンセーフ
食品成分由来の膜が病害虫を包んで退治。害虫は呼吸ができずに窒息死し、病原菌も栄養を得られず死滅します。屋内での使用や、お子様・ペットのいるご家庭にもおすすめです。
カダンプラスDX
花や野菜、庭木など幅広い植物に使用でき、病害虫をしっかり駆除・予防。一年中いるアブラムシをはじめ、秋のキャベツにつくアオムシ、冬の庭木につくカイガラムシなどにも使えます。
除草剤
梅雨時期は雑草の勢いが活発になる時期でもあります。
除草剤は面倒な雑草の刈り込み作業を軽減してくれる便利な薬品です。
畑などにも使用できるものや、ジョウロ感覚で手軽に散布できるものもあります。
クサストッパー
○このまま使えるシャワータイプの除草剤です。
○既に成長途中の雑草に有効な除草剤です。
○家のまわり・駐車場・墓地・道路などの雑草退治にご使用いただけます。
○雑草がしっとり濡れる程度に散布してください。通常2~14日で枯れ始めます。
ラウンドアップマックスロード
散布から1時間経過すれば、雨が降ってきても効果のある除草剤です。従来のラウンドアップより特に散布後の雨や朝露の他、低温にも強い仕様となっております。
ネコソギブロックV粒剤
粒のままパラパラとまくタイプの除草剤です。
天候や土壌の条件、雑草の種類により異なりますが、1~2週間で枯れ始め30日前後でほとんどからします。
アースカマイラズ 草消滅
すばやく効いて8~最長10ヵ月効果が持続します。
速効性と持続性の2つの特長を併せ持った除草剤で、広範囲にまきやすいジョウロヘッド付きの、そのまま撒ける液体除草剤です。
殺虫剤
6月頃は気温もどんどん上昇し、庭や家の周りで不快害虫の活動も活発化します。ナメクジやダンゴムシ、地中に巣を作るアリにいたっては、不快であるだけでなく、時には家屋に害を与えます。
家のまわりに撒くタイプの殺虫剤には次のようの商品があります。
アリカダン粉剤
すばやい効きめの<殺虫粉>を、水をはじくシリコーンオイルで特殊コーティングしており、雨に強く、すばやい殺虫効果を発揮すると同時に侵入防止効果が約4ヵ月持続します。
除虫菊由来の天然殺虫成分「ピレトリン」が、しつこいアリをすばやく殺虫します。
お庭の虫コロリ
害虫の食性に合わせ4種の顆粒を混合し、ナメクジやムカデ・アリを同時に対策できます。お庭に出るさまざまな害虫に効く顆粒タイプの駆除エサで、広範囲の害虫を撃滅します。どこにいるか分からない害虫を駆除するのにおすすめです。
活力剤
気温が上昇するにつれ、植物も人間と同じように疲れが生じてきます。
特に成長期の植物には、肥料の他にも活力剤を与えてあげると、色つや・実つき・花つきを良くしてくれます。
HB101
野菜・花・果実がきれいにみずみずしく、美味しく育つ!無農薬栽培・安心農園の決定品です。水で1000~10万倍にうすめて、1週間に1回散布します。
活力剤は1年中どの時期でも、植物に元気がない時や、さらに丈夫に育てたい時に使える栄養剤です。
【4】コナジラミを見かけたら、早期対策を!
ゴールデンウィークや母の日も終わり、朝晩の寒さもそれほど苦にならなくなってきた頃で、植物もぐんぐん成長して葉を生い茂らせる頃です。ふと、植物の周りで、1ミリくらいの小さな白い虫が飛んでいるのを目にしたことはありませんか? その虫は「コナジラミ」の仲間かもしれません。
今回は植物に付くやっかいな虫、コナジラミについてご説明いたします。
「コナジラミ」とは
コナジラミの仲間は、野菜、草花、果樹、観葉植物、庭木など多くの植物の葉や花などに寄生する小さな白い虫です。
成虫は体が黄色で、白く細長い翅(はね)を持っています。卵や幼虫は楕円形でともに小さく、幼虫は成長すると葉裏で楕円形の蛹(さなぎ)になります。
コナジラミは種類が多く、総称としてコナジラミと呼ばれておりますが、1550種類以上の種類がいるカメムシ目に属する昆虫で、ほとんどの場合、農業害虫となります。
やっかいな害虫
多く目撃されるコナジラミとして、
〇タバココナジラミ
〇シルバーリーフコナジラミ
〇オンシツコナジラミ
などが挙げられます。(タバココナジラミとシルバーリーフコナジラミは同一種ともされますが、どちらも害虫として名が通っているので2つとも表記します。)
吸汁により葉や果実を変色・枯死させるうえ、ジェミニウィルスなどのウィルスを媒介する原因ともなりえます。
非常に繁殖力が旺盛で多発してしまうと、植物の生育が悪くなるうえ、幼虫から成虫まで甘露を排せつし、甘露がついた葉や花の表面に「すす病」が発生して黒く汚れてしまい、植物の鑑賞を損なったり、果菜をダメにしてしまいます。
防除の方法
コナジラミを持ち込まない
苗や鉢植えを購入する際は、葉の裏側などに虫がいないかをしっかり確認してください。特に温室栽培などをしている場合には、外部からコナジラミを持ち込んでしまうとあっという間に繁殖してしまいます。
牛乳を吹きかけて窒息させる
コナジラミを発見しても、まだ少ないようであれば、晴れた日に牛乳と水を1:1で混ぜたものを直接吹きかけて、コナジラミを窒息させる方法もあります。特に葉裏などにはコナジラミが潜んでますので、葉裏や株全体にしっかり吹きかけましょう。
牛乳を吹きかけてそのままにしておくと臭うので、吹きかけて2~3日したら真水を吹きかけて牛乳の成分を洗い流しましょう。
露地栽培には防虫ネットを利用する
防虫ネットを張ることによって、コナジラミの飛来を妨ぎます。特にトマトなどはコナジラミが付きやすい植物なので、植え付けと同時にネットを張ると効果的です。
コナジラミの大きさは1~3ミリ程度なので、網目は1ミリ以下のものを使用すると良いでしょう。
網目が細かいほど効果を期待できますが、通気性が悪くなったり、ネット内部の温度が上がったりするデメリットも出てきますので、育てる植物の特性も考慮してください。
また、付近の雑草からコナジラミが飛来することもあるので、雑草をこまめに取り除くのも効果的です。
農薬を使って駆除
どうしても個体が増えてしまい、防除しても効果が出てこない場合は、農薬を使用して駆除する必要があります。殺虫剤で成虫と幼虫は駆除できますが、さなぎと卵には効果がない場合があります。
一度殺虫剤を撒いただけではなかなか駆除しきれません。繰り返し撒くことで駆除する効果が高まります。
あまり放置してしまうと、前述したように病気なども誘発してしまうので、しっかり駆除しましょう。
〇すぐに使えるタイプ
〇薄めて使う液剤
〇株元にまく粒剤
の3タイプをご紹介いたします。
サンヨール液剤AL
【すぐに使えるタイプ】
サンヨールALは野菜と花の病気と虫にダブルの効果がある殺菌殺虫剤です。
特に病気では梅雨時期に発生しやすい”うどんこ病”の予防にお勧めいたします。
サンヨール乳剤
【薄めて使う液剤】
サンヨール乳剤は野菜・花に使える殺菌・殺虫剤です。
うどん粉病・べと病・灰色かび病・葉かび病・コナジラミ類・アブラムシ類・ハダニ類に優れた効果を発揮します。
サンヨール乳剤は薬害が少なく、人畜にも安全で科学的・物理的に安定した薬剤です。
スターガード粒剤
【株元にまく粒剤】
・有効成分が植物体内に速やかに浸透移行して、茎や葉に到達します。発見しづらく防除も難しい微小害虫や潜葉性害虫への対策に効果を発揮する殺虫剤です。
・多くの野菜に登録があり、マイナー作物・地域特産作物にも広範囲に対応していますので、使用者のニーズに幅広く対応できます。「花き類」「つつじ類」にも使えますので、ガーデニングにも重宝する殺虫剤です。
・人畜・魚類・鳥類に毒性が低い化合物です。また、作物への薬害も生じにくく、扱いやすい殺虫剤です。
・アブラムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類、ハモグリバエ類、コナガ・アオムシなど多くの害虫を、効率的に同時防除できます。
・多くの登録作物で、「定植時」と「生育期」の処理時期が選べます。
見つけたら早めの対策をしましょう
植物は病気でも害虫でも、予防と初期対処が最も効果的に対応できる方法です。
これはコナジラミにおいても同様です。数匹でも見つけたら放置しないで、早めに対策するのがコツといえます。
大切な花や野菜を、コナジラミ類からしっかり守りましょう。
【5】6月に農作業の始まる野菜
6月に種撒き、苗の定植などが始まる野菜の一例をご紹介致します。
※寒冷地や、温暖な地域などで差が出る場合もありますので、作付する地域の気候に合うように農作業を始めることをお勧めいたします。
| 作物名 | 一年/多年 | 生育温度 | 種まき | 苗植え | 旬の収穫時期 |
| 青唐辛子 | 一年生 | 20~30℃ | 2月~5月 | 4月~7月 | 7月~9月 |
| アスパラガス | 多年生 | 15~20℃ | 2月~4月 | 4月~7月 | 4月~6月 |
| いんげん | 一年生 | 20℃前後 | 4月~6月 | 4月~6月 | 6月~9月 |
| 枝豆 | 一年生 | 20~25℃ | 4月~6月 | – | 6月~8月 |
| オクラ | 一年生 | 20~30℃ | 4月~5月 | 5月~6月 | 6月~9月 |
| 貝割れ大根 | 二年生 | 20℃前後 | 年中 | 年中 | 年中 |
| 蕪 | 二年生 | 20℃前後 | 4月~9月 | – | 10月~11月 |
| 南瓜 | 一年生 | 20℃前後 | 3月~6月 | 4月~7月 | 7月~12月 |
| カリフラワー | 一年生 | 15~25℃ | 年中 | 年中 | 11月~3月 |
| キャベツ | 一年生 | 15~20℃ | 年中 | 年中 | 12月~6月 |
| 胡瓜 | 一年生 | 20~25℃ | 4月~6月 | 4月~7月 | 6月~8月 |
| 小松菜 | 一年生 | 15~25℃ | 3月~10月 | – | 12月~2月 |
| 薩摩芋 | 多年生 | 25~30℃ | – | 5月~6月 | 9月~12月 |
| さやえんどう | 一年生 | 15~20℃ | 10月~8月 | – | 4月~6月 |
| 紫蘇 | 一年生 | 20~23℃ | 4月~6月 | 5月 | 6月~9月 |
| 西瓜 | 一年生 | 25℃前後 | 4月~5月 | 5月~6月 | 6月~8月 |
| ズッキーニ | 一年生 | 20℃前後 | 2月~6月 | 4月~6月 | 6月~9月 |
| セロリ | 一年生 | 16~21℃ | 5月~6月 | – | 12月~4月 |
| ちんげんさい | 一年生 | 20℃前後 | 3月~10月 | – | 9月~12月 |
| 蔓紫 | 一年生 | 20~30℃ | 4月~7月 | – | 6月~10月 |
| 唐辛子 | 一年生 | 20~30℃ | 2月~5月 | 4月~7月 | 7月~9月 |
| 冬瓜 | 一年生 | 25~30℃ | – | 4月~6月 | 7月~10月 |
| とうもろこし | 一年生 | 20~30℃ | 3月~7月 | – | 7月~8月 |
| トマト | 多年生 | 20~30℃ | 2月~5月 | 4月~7月 | 6月~8月 |
| 長葱 | 一年生 | 20℃前後 | 3月~10月 | 4月~10月 | 11月~2月 |
| なす | 一年生 | 20~30℃ | 2月~3月 | 4月~6月 | 7月~9月 |
| 苦瓜 | 一年生 | 20~30℃ | 3月~6月 | 4月~6月 | 7月~9月 |
| 韮 | 多年生 | 20~25℃ | 3月~4月 | 6月~7月 | 3月~5月 |
| 人参 | 二年生 | 20℃前後 | 3月~9月 | – | 10月~12月 |
| 白菜 | 二年生 | 20℃前後 | 3月~9月 | 4月~5月 | 11月~2月 |
| パプリカ | 多年生 | 20~30℃ | 3月~4月 | 5月~6月 | 6月~8月 |
| ピーマン | 多年生 | 20~30℃ | 3月~4月 | 5月~6月 | 6月~8月 |
| ブロッコリー | 多年生 | 15~20℃ | 6月~9月 | 7月~10月 | 11月~3月 |
| ほうれんそう | 一年生 | 15~20℃ | 年中 | 年中 | 11月~2月 |
| 水菜 | 二年生 | 15~25℃ | 4月~9月 | – | 12月~3月 |
| 三つ葉 | 多年生 | 17~20℃ | 3月~10月 | – | 3月~4月 |
| 芽キャベツ | 一年生 | 15~20℃ | 年中 | 年中 | 12月~1月 |
| メロン | 一年生 | 20~30℃ | 4月~5月 | 5月~6月 | 5月~7月 |
| モロヘイヤ | 一年生 | 20~30℃ | 4月~6月 | 5月~7月 | 7月~8月 |
| 落花生 | 一年生 | 15~25℃ | 5月~6月 | – | 9月~10月 |
| ルッコラ | 一年生 | 15~20℃ | 4月~7月 | – | 4月~6月 |
| レタス | 一年生 | 15~20℃ | 2月~9月 | 3月~10月 | 4月~8月 |
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